KEIO MCC

慶應丸の内シティキャンパス慶應MCCは慶應義塾の社会人教育機関です

企業を強くする経営戦略論
―立案実行力へつなぐ

系譜を辿り、未来に活かす

多くの企業が持続的に成長する手がかりを求めている今、さまざまな理論が氾濫し、百花繚乱の様相を呈しています。本プログラムでは、代表的な経営戦略をベースにした3つの戦略アプローチと近年の戦略論を理解します。論文と事例から経営戦略論を体系的に修得し、目まぐるしく変化する経営環境に適した戦略を立案・実行する力を高めます。

対象
  • 経営者
  • 戦略企画・事業企画スタッフなど経営戦略立案に携わる方
  • 経営戦略の理論と実践を体系的に学びたい方
講師
開催形態

ハイブリッド(キャンパス/オンライン)

日程・時間
1 2 3 4 5
2023年
6/1
(木)

18:30-21:30
2023年
6/8
(木)

18:30-21:30
2023年
6/15
(木)

18:30-21:30
2023年
6/22
(木)

18:30-21:30
2023年
7/5
(水)

18:30-21:30
6 7
2023年
7/12
(水)

18:30-21:30
2023年
7/19
(水)

18:30-21:30
参加費

203,500円(税込) 
→ 割引制度・キャンセル規定

定員

25名 (法人派遣は1社につき4名まで)

進め方

事前課題として論文あるいはケースを読み込み、設問に沿って分析・検討し、ご自身の意見をまとめ、ディスカッションの準備をしてください。事前課題の回答はセッション前日までに事務局に提出いただきます。

修了基準

全セッションの参加と課題の取り組みにより認定
欠席の際は、指定期間内の録画映像視聴・必要な課題等の提出をもって参加とみなします。

受付終了

SESSION

SESSION 1

経営戦略論と3つの戦略アプローチ

経営戦略論代表的な理論をベースにした計画重視型、学習創発型、経営資源重視型の3つの戦略アプローチを、各理論の代表的な論文をもとに議論し理解する。

論文

マイケル・E・ポーター「戦略の本質 (What is Strategy?) 」

論文

ヘンリー・ミンツバーグ「秩序ある計画から工芸的に練り上げる戦略へ(Crafting Strategy) 」

論文

デイビッド・J・コリス&シンシア・A・モンゴメリー「リソース・ベースト・ビューの競争戦略」

SESSION 2

「計画重視型」アプローチ

企業の戦略および経営成果を決定するのは外部環境であるという、マイケル・ポーターらによるアウトサイド・イン型の代表的な戦略アプローチを、企業事例を通して理解する。

ケース

アイス・フィリ

SESSION 3

「学習創発重視型」アプローチ

企業の戦略および企業成果の決定要因は、必ずしも計画通りにいかないケースもある。そのため市場や外部環境との対話による学習の中から、時間をかけて最適な戦略へ作り上げていくべきであるという戦略策定のプロセスを重視したヘンリー・ミンツバーグ。この組織戦略型アプローチを、企業事例を通じて理解する。

ケース

ヒューレット・パッカード:キティホーク(A)(B)

SESSION 4

「経営資源重視型」アプローチ

企業は経営資源の集積として見るべきであり、独自性のある戦略と企業の方向性を決めるのは、外部環境よりもむしろ内部の独自経営資源である、というペンローズ・バーニー・プラハラ-ドらに代表されるインサイド・アウト型の戦略論を、企業事例を通じて理解する。

ケース

シャープ株式会社-技術戦略

ケース

シャープ-オンリーワン戦略-

SESSION 5

戦略実行を支えるサポートシステム(人・組織)

企業は戦略の計画・策定のみならず、実行の重要性を忘れてはならない。企業は戦略と戦略実行を支えるサポートシステムを連動させるべきである。その理論を理解するため、好業績の背景としてリーダシップ力の印象が強い日本電産をあえて事例として取り上げ、紐解いていく。

ケース

日本電産(株)-永守重信=モーターのエバンジェリスト-

SESSION 6

リバース・イノベーションと共通価値戦略(近年の戦略理論1)

先進市場が成熟を迎えるにあたって、新興市場の開拓と新興国企業への対応は先進国企業にとって必須のグローバル課題である。そこで新興国市場攻略に不可欠な理論を、ケース議論と合わせ理解を深めていく。

ケース

インドマデュライのアラビンド眼科病院、視力への貢献

配布参考論文

マイケル・E・ポーター&マーク・R・クラマー「共通価値の戦略」

SESSION 7

デジタル革命とプラットフォーム戦略(近年の戦略理論2)

インターネットやデジタル化の流れは、全産業に大きなインパクト与え、構造変化を迫っている。これは既存業界のルールに縛られた企業にとってはリスクである一方、新規参入企業にとっては新たな競争ルールを創造し競争優位を確立するチャンスでもある。そこで、デジタル・イノベーションの可能性について代表的な論文とケースでの議論を通して理解を深めていく。

ケース

アマゾン.com(II)-エブリシング・ストアからエブリシング・カンパニーへ-

配布参考論文

アンドレイ・ハギウ & エリザベス J. アルトマン「自社をプラットフォーマーに転換する法」

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参加者アンケート

  • 短期間で理論とケースメソッド(事業事例)を平行して学べる場は他ではなかなかないため、とても貴重だと思う。経営戦略論を体系的に整理しながら、理論と事例の両視点で議論をすることで、学びを深められた。企業のニュースや最新情報など一要素を理解するだけではなく、全体像や潮流を把握できるようになった。
  • 実践ばかりで学問としての知識が不足していたが、企業事例を通しての学びは分かりやすく、また小林先生もポイントになる箇所は何度か表現を変えながら解説してくれたのでとても理解しやすかった。自分のように経営学を学ぶことなく企画部に配属された人にお勧めしたい。
  • 経営者や経営に関わる部署ではない自分でも、ある程度のポジションになると経営目線を持って、リーダーシップを発揮することが求められるため、経営戦略論を体系的に整理し、全体像を把握しながらも各理論の理解を深められたことは大きかった。
  • 小林教授は参加者に寄り添ってくれる優しさがありながら、参加者に求めることは厳しく、大いに知的好奇心を刺激された。得るものが多いクラスでした。
  • グループ討議、クラス討議と通し、他業種の参加者と意見交換ができ、自分では気付かない視点を得ることができた。参加メンバーが実際に経営者、経営に関わっていたり、慶應MCCで実施している他の経営戦略コースの修了者が多かったため、課題意識や知識レベルが高く、参加者同士の学びも大きかった。