ファカルティズ・コラム
2020年03月18日
アタマとココロを切り替える
ついにWHOがパンデミックを宣言し、全世界を半ばパニックに陥れた新型コロナウイルス。
デマとわかっているはずなのにトイレットペーパーやティッシュは品薄が続き、効果は期待できないとWHOも言っているのにマスクはほとんど手に入らない状態です。
「得体の知れない新しい病気が怖い」
というのはミクロには理解できますが、マクロで見るとそれ以上にマズいのが「全世界同時不況」です。
イベントやスポーツ、テーマパークの中止・延期に閉鎖、人の移動も制限されて東京駅に溢れていた海外・地方からの観光客も激減しています。
これらコロナ禍によって甚大な影響を受ける企業は数えきれません。
私の仕事も中止・延期が続き、ムスメの友達も全く仕事が無いそうです。
ですが、悲しんだり、イライラするだけでは仕方ありません。
こんなネガティブになりやすい時だからこそ、ポジティブにならなくてはなりません。
…と口で言うのは簡単ですが、それが難しいのが現実です。
それはどうしても、人間の行動はココロ、感情が先に立つからです。
今回であれば、新型コロナウイルスという得体の知れないものに対する「恐怖心」や自社の売上げに対する「危機感」に支配されがちです。
では、どうしたらポジティブになれるのか。
そのポイントは、ココロ(感情)でなく、まずは「アタマ」を切り替えることです。
今、起こっていること、たとえば休校であったり、イベントの自粛、観光客の減少を「脅威:ピンチ」ととらえるのでなく、「機会:チャンス」ととらえてみるのです。
「あえて」そうとらえる。そこが重要です。
たとえば、子供たちが学校に行けないのを「学力が落ちる」「仕事を休まざるを得ない」というネガティブにとらえずに、「学校で学べないことが学べる」「在宅だからこそできることをやれる」とポジティブにとらえてみましょう。
繰り返しますが、「あえて」そうとらえます。
イベントの自粛や観光客の減少なら、「売上が落ちる」ピンチでなく、「新たな顧客層を開拓する」「新たなサービスを立ち上げる」チャンスととらえましょう。
実際、今回の休校や自宅待機を機会として「自社のテレワーク体制を確立できた」といった事例も出てきています。
こんな自体にならなかったら「考えなくてもよかった」ことを「考える機会がもらえてラッキー」と考えれば良いのです。
こうしてアタマをポジティブ方向へ切り替えることができたら次のステップ、ココロの切り替えです。
ポイントは「恐怖心/危機感」などを起点にするのでなく、「ワクワク感/期待感」といったポジティブな感情を起点とすること。
たとえばホテルや旅館が「どうやったらキャンセルされないか」と考えるのは、「恐怖心/危機感」が起点になっています。
だから「どうやったらキャンセルせず来てくれた人に今まで以上に喜んでもらえるか」「どうやったら騒動前より集客を上げられるか」と考える。
休校がらみなら「どうやったら学力が落ちないか」でなく「どうやったら子供たちがずっと笑顔でいられるか」を考えましょう。
さらにこう考えるためのコツがあります。
それは「現状をどう乗り切るか」でなく「未来を今以上に良くするには」と、時間軸を現在でなく未来に置くことです。
「今」を見て、考えてしまうと、ポジティブな感情は持ちづらいです。
だから「未来」、それも「明るい未来」を描きましょう。そして「そういう未来にするためにはどうしたら良いか」を考えましょう。
これが『バックキャスト』での発想です。
現状の積み上げから未来を考えるので無く、先に未来を描いてから今やるべきことを考える。
これがポジティブにアタマとココロを切り替えることにきっと繋がります。
この騒動もいつか収束します。ワクチン等の治療法も近い将来必ず確立されます。
感染して亡くなった方には深く哀悼の意を捧げます。
しかし「コロナ禍があったからこんないい世の中になった」と言えるようにしたい。
心からそう思います。
私たちはそうして戦争や震災からも立ち上がってきたはずです。
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不易流行の経営学を目指して
~稲盛経営哲学を出発点として~
劉 慶紅
慶應義塾大学大学院経営管理研究科 教授
日本経営倫理学会常任理事
稲盛経営哲学に学びながら、人間性を尊重し、利潤追求と社会貢献の統合をめざす経営学理論を構築する、新論が真論となり、不易流行の経営学として結実することを目指して。
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『VIVANT』とテレビ局社員
福澤 克雄
(株)TBSテレビ コンテンツ制作局ドラマ制作部、演出家・映画監督
私にとっての道は、TBSにありました。『VIVANT』は、同じような夢を持つ若者たちの道標になってほしい、そんな思いも込めてチャレンジした作品です。日本のドラマ界、映画界を目指す皆様、夢はあるけど方法がわからない皆様の一助になればと願っております。
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