ファカルティズ・コラム
2025年01月09日
アヒージョをつくろう
あけましておめでとうございます。
2025年最初のコラムなので、柔らかい話題からスタートしたいと思います。
私は料理も趣味の一つです。
学生時代から自炊はしてましたが、ムスメが生まれて離乳食を作るようになり、そこからの流れで20年以上も土日の晩ご飯は私の担当、という暗黙のルールができてしまいました。
たまに和食も作りますが、よく作るのはイタリアン、次いで中華です。
といった話を仕事先ですると、「特によく作られるメニューは?」といった質問をいただくことがあります。そうしたときには
「うーん、最近だとアヒージョですかねえ」
と答えます。
そうするとお相手からのリアクションで多いのはこれ。
「わー、オシャレですねえ。アヒージョなんて外でしか食べたことないです!」
ええー!?
いや、30分足らずでできて、かつとても簡単なのに…
ということで今回はお節介ながら「アヒージョをつくろう!」という提案です。
油で具材を「煮る」。
アヒージョとは、ヒトコトで言うとそういう料理です。「揚げる」でなく「煮る」です。
基本となる「ベース」を固定し、そこに具材を加えることで簡単に洋風/和風のアヒージョができます。
ここで意識したいのが「うまみの相乗効果」。
・グルタミン酸×イノシン酸
・グルタミン酸×グアニル酸
の組合わせは科学的にうまみの相乗効果があることがわかっており、要するにこの3種のうまみ成分をアヒージョに加えればいいのです。
また、それによりあまり塩味を加えなくても済む、つまり減塩効果も狙えます。
では、まず「ベース」から。
・オリーブオイル
→最近価格が高騰していますが、やはりアヒージョには必須。
→「煮る」と言っても具材が全部つかる量は必要はありません。
・ニンニク
→グルタミン酸も含むアヒージョの必須コンテンツ。チューブタイプも可。
・アンチョビ
→イノシン酸が豊富。DHAや抗酸化作用のあるセレンなど、使い過ぎなければ健康に◎。
→使いやすいチューブタイプがオススメ
・うまみ調味料
→要するに「味の素」。グルタミン酸はこれ3振りでOK。
→化学調味料は絶対ダメという人は以下のように具材で補いましょう。
はい、これだけです。
我が家では小さめかつ底が深めのフライパンに粗みじんのニンニク、そしてオリーブオイルを加え、中火で熱します。
ニンニクがふつふつしてきたら弱火にし、味の素とアンチョビ(フィレタイプのアンチョビならヘラで細かく潰す)を加えて混ぜます。火が強いと「揚げる」になってしまうので、弱火にするのを忘れないように。
では、ここから具材投入です。
基本はお好みですが、せっかくなのでオススメのパターンをご紹介します。
<洋風・肉系>
・粗挽きソーセージ(斜めに切って2つに)
・ベーコン(ブロックタイプを短冊に)
※上記どちらかでもOK。またあらかじめソテーした鶏肉でも
・マッシュルーム(小さいものはそのまま、大きいものは1/2か1/4に)
→キノコ類はグアニル酸を多く含むので、アヒージョには必須。
→数種のキノコだけのアヒージョも副菜としてGood!
・トマト
→味の素使わないならこれでグルタミン酸を。プチトマトかドライトマトが使いやすい。
<洋風・魚介系>
・サーモン(我が家ではサクを食べやすい大きさに切ります)
・エビ(加工品で十分。個人的にはお好み焼き売り場の干しエビがグルタミン酸とイノシン酸両取りで好み)
・貝類(ベビーホタテかむき身のアサリが楽)
※上記から2つ選ぶのがオススメ。
・マッシュルーム(説明略)
<和風>
・マダイ(サクを食べやすい大きさに)
・ネギ(九条ネギなら乱切り。長ネギは3センチ程度に切って)
・キノコ(シイタケ・シメジ・マイタケ等お好みで)
・しらす(じゃこも食感違って面白い)
※和風の場合はベースに白だしを入れたい。
いかがでしょう。どこのスーパーでも手に入る材料です。
これら具材はできるだけ水気を切って入れてください。具材から水分が出ますが、水気が多すぎても味がぼやけてしまいます。
途中でオイルの味見をし、塩・コショウで調整しますが、あまりしょっぱ過ぎないように。
私は気分で岩塩やスパイス塩(最近スーパーでもよく見かける「マキシマム」や「ほりにし」など)を使っています。
さて、フライパンにフタをして上記具材に火が通ったら、私が最後に必ず入れているのが「人数分の生タマゴ」と「カマンベールチーズ」です。
カマンベールは他のチーズより溶けにくいのでアヒージョ向き。ホールより6等分で包装されているタイプが使いやすいです。
タマゴは空きスペースに割り入れ、軽く塩・コショウします。
どちらもパン(バゲット推奨)に乗せると激ウマです。
再度フタをして、タマゴの表面が白くなったら完成です!
タマゴは煮すぎないのがポイント。
後はフライパンのまま食卓に。パンとサラダ、そしてワインで食します。和風ならサワーやハイボールも合います。
今年は様々なアヒージョを楽しんでみてはいかがでしょう。
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大阪大学人間科学研究科 教授
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東京大学東洋文化研究所 准教授
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