夕学レポート
2009年11月10日
「直滑降」という生き方 山本一太さん
夕学の企画と依頼は、毎年6月~7月、12月~1月に行っている。
現在開講中の夕学の企画を練っていた6月時点で、すでに政権交代の可能性はかなり高いとされていた。
歴史に残る大転換期に、当事者として赤絨毯の上を歩いている現職国会議員を、是非夕学にお呼びしたい。そう思った。
与党の立場で発言が慎重になるであろう民主党議員は避けたい。そこで、候補として頭に浮かんだのは3人。
加藤紘一氏、渡辺喜美氏(自民党ではありませんが...)、そして山本一太さんであった。
その中で、躊躇なく第一候補でお願いしたのが一太さんであった。(親愛を込めて、そう呼ばせていただきます)
「気分は直滑降」ブログを毎日読んでいたからである。
1日に2万近くアクセス数を誇り、政治家個人のブログとしては圧倒的な存在感を放つこのブログ。一太さんによれば、先の自民党総裁選では、「小選挙区で当選しなかった人は適任ではない」という流れは、このブログが作ったという。
その影響力もさることながら、驚愕なのは更新頻度である。平均して3~4回/日。その都度かなりのボリュームの書込がなされる。激高(?)した日には10回更新することもあるという。
夕学楽屋ブログを書いている身としては、それだけの更新を継続することの凄さがよく分かる。
強いパッションはもちろんのこと、ブログを生活の一部に組み込むリズムの作り方が確立していなければ出来ないはずだ。
河野太郎氏を擁立して敗れた自民党総裁選以降は、感情爆発を必死で抑えようとする怒りの記述や、あたかも自分に言い聞かせるような、不思議な勇気づけエールが増えた。その人間臭さもブログの魅力のひとつであろう。
さて、「はじめての現職政治家」として登壇いただいた一太さんは、それを十二分に意識していただき、政治家らしい講義、というより演説を披露してくれた。
歯切れのよい弁舌、ユーモア、パッション、エネルギーetc。「草食系政治家は嫌いです」というだけあって、主義主張は明確で、旗幟鮮明な話であった。
まさか、モノ真似まで披露してくれるとは思わなかった。(田中真紀子氏のはスゴく似ていると思いませんでしたか?)
悲観的な見方をする人が多い自民党の再生だが、ひとつの道として語られるのは、「新しい保守主義の再構築」である。
小さな政府、財政再建、規制緩和、機会平等主義を掲げて、民間活力主導型の成長戦略を描くというものである。
現在の自民党で、その志向を口にしている人々は多くはないが、ひときわ元気よく発信を続けるのが一太さんや田村耕太郎さん達のグループである。
元気がよい分、拒否反応が強いのも、また事実のようだ。
一太さんは、参議院で当選3回、しかも主流の森派所属であることを考えれば、すでに要職を歴任していておかしくないキャリアである。
講演でも一端を紹介してくれたが、どうやら、古い自民党勢力からの圧力は相当なものらしい。
嫌われるということは、言い方を変えれば恐がられていることでもある。
何をしでかすか分からない恐さを感じているのかもしれない。
11/11に立ち上げる「新世代保守を確立する会」についても再三言及をされた。
「健全な保守の理念」を再構築し、それを踏まえた様々な政策を発信することを目的とした政策勉強会だという。
しかしながら、古い自民党の人々も、政局好きなマスコミも、そうは受け取らないだろう。もちろん一太さんも、そういう反応は十二分に分かっているはずだ。自分達への風圧が、より一層強まることは覚悟しているに違いない。
それを全て承知のうえで、なおかつ正攻法で、真っ向勝負で進む。それが山本一太さんの「直滑降マインド」であろう。
彼の話を聞きながら、吉田松蔭が密航を企て、捉えられた際に残したという名句が思い出された。
かくすれば かくなるものと知りながら やむにやまれぬ大和魂
幽閉の身となった松蔭は、松下村塾を作り、維新を拓く人材を育てた。
山本一太さんは、直滑降人生を貫くことで、いったい何を残すのか。
その日は意外と近いのかも知れない。
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~稲盛経営哲学を出発点として~
劉 慶紅
慶應義塾大学大学院経営管理研究科 教授
日本経営倫理学会常任理事
稲盛経営哲学に学びながら、人間性を尊重し、利潤追求と社会貢献の統合をめざす経営学理論を構築する、新論が真論となり、不易流行の経営学として結実することを目指して。
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『VIVANT』とテレビ局社員
福澤 克雄
(株)TBSテレビ コンテンツ制作局ドラマ制作部、演出家・映画監督
私にとっての道は、TBSにありました。『VIVANT』は、同じような夢を持つ若者たちの道標になってほしい、そんな思いも込めてチャレンジした作品です。日本のドラマ界、映画界を目指す皆様、夢はあるけど方法がわからない皆様の一助になればと願っております。
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