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桑畑 幸博『リーダーのための即断即決!仕事術』

2018年08月14日

桑畑幸博
慶應MCCシニアコンサルタント

プロローグ

「……ということで、お客様にはこう回答して良いですか?」
「うーん、そうだなあ。ちょっと考えさせてくれ」
「いや、先方も急いでますから、今日中には回答しないといけませんよ」
「そうは言ってもなあ。こんな重要案件、簡単に結論は出せないよ」
「はあ……(なんでいつも即決できないんだ、この人は)」

「即決」。読んで字のごとく、「その場ですぐ決める」ことです。
思いついた、あるいは提案・依頼されたことをやるかやらないか。
いくつかの選択肢からどれを選ぶか。
私たちは仕事でもプライベートでも、常にさまざまな判断を求められます。
そしてその判断は、じっくり考えて良いものもあれば、その場で決めなくてはならないものもあります。
即決が必要な場面で悩んでばかりいて決められないと、誰かを待たせることになりますし、時にはビジネスチャンスを逃してしまうことすらあります。
そして冒頭の例のように「仕事ができないリーダー」というレッテルを張られてしまう。
それはなんとしてでも避けたいはずです。

経営者は、しばしばこの即決の重要性を語っています。

「生きものとしての人間は、本来、そのときそのときの状況判断から意思決定、実行までを瞬時に決めて、地球上でサバイバルしてきた。だったら企業だって同じだろう」(宮坂学:ヤフー株式会社 社長兼CEO)

「何事もスピードを大事にし、即断・即決・即実行。間違いがあれば躊躇せず朝令朝改すればいい」(宗次徳二:株式会社壱番屋[カレーハウスCoCo壱番屋を展開]の創業者)

そしてこの「即決」が必要とされるのは、経営者に限りません。チームを率いるすべてのリーダーに、今「即決する力」が求められています。
インターネットとモバイルメディアの普及に、AIやロボット、バイオなどさまざまな技術が進歩し、グローバルビジネスの進展で競争も激化しています。
私たちが置かれた環境は、常に大きく、そして速く変化しており、必然的に組織も個人も「スピーディな動き」が要求されます。
とはいえ、なんでも即決し、時間をかけて考えなかったため失敗ばかりしていては意味がない。どんなに急いでいても、「拙速」は避けなければならないのです。
とすれば、ポイントは拙速にならないように即決すること。つまり成功確率の高い判断を短時間で行い、実行することです。
では、どうしたらそれが可能となるのでしょう。

0. 即決の仕組みを理解する

即決の構造を「心・技・体」にたとえて解説します。決断のタイプを見極め、それぞれに沿った即決のプロセスを理解することで、決断の成功確率を上げます。

1. 即決を成功させるために、まずは意識を変える

時間をかけるほどいい決断になるとは限りません。即決を成功させる「割り切り」「優先順位」「最初の一言」「朝令暮改」を理解し、行動に反映させます。

2. 短時間でたくさんの選択肢を出す

即決が拙速に陥らないための第一歩は「選択肢を多く出す」ことです。短時間で多くの選択肢を出すポイントを、プロセスに沿って具体的に示します。

3. 道具を使って「速く賢く」判断する

判断に要する時間から、リスクとリターン、優先順位、次の一手まで、誰もが直面する場面で即決するための「判断の型」をつくります。

4. 周囲も巻き込んで「即決する組織」をつくる

短時間で周囲の「理解」と「共感」を得るための「説明の組み立て方」「相手の感情を動かす伝え方」を具体的に紹介します。

5. 即決する/させるリーダーの習慣

自分と周囲のメンバーが即決しやすくなるための「よい習慣」を紹介します。

本書では、その答えをできるだけわかりやすく提示したいと思っています。
ぜひ、明日から実践すべきことを見つけ、実践し続けることで「賢く即決」し、周りか
らも「できるリーダー」と呼ばれるようになってください。

 

リーダーのための即断即決! 仕事術 』の一部を著者の許可を得て抜粋・追記しました。無断転載を禁じます。

リーダーのための即断即決! 仕事術
著:桑畑幸博; 出版社: 明日香出版社; 発行年月:2018年7月; 本体価格:1,620円
桑畑幸博(くわはた・ゆきひろ)
桑畑幸博
  • 慶應MCCシニアコンサルタント

大手ITベンダーにてシステムインテグレーションやグループウェアコンサルティング等に携わる。社内プロジェクトでコラボレーション支援の研究を行い、論旨・論点・論脈を図解しながら会議を行う手法「コラジェクタ®」を開発。現在は慶應MCCでプログラム企画や講師を務める。
また、ビジネス誌の図解特集におけるコメンテイターや外部セミナーでの講師、シンポジウムにおけるファシリテーター等の活動も積極的に行っている。コンピューター利用教育協議会(CIEC)、日本ファシリテーション協会(FAJ)会員。

  • 担当プログラム

ビジネス感度を高めるマーケティング

潜在的課題の発見と解決

イノベーション思考

人を巻き込む説明力-理解と共感を得る伝え方

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