夕学レポート
2022年10月05日
第16回 12/22(木) 川野泰周さん
第16回 12/22(木) は臨済宗建長寺派 林香寺住職 精神科医の川野泰周さんのご登壇です。
川野さんは慶應義塾大学医学部をご卒業後、精神科医として診療に従事しながら、建長寺専門道場にて禅修行をされ、禅僧になられました。
現在は、横浜にある林香寺の住職を務めながら、精神科医として、うつ病、不安障害、PTSD、睡眠障害、依存症などの現代人のこころのケアや診療に邁進されています。
そのケア・診療の方法は、薬物療法や従来の精神療法と並んで、禅やマインドフルネスの実践による心理療法を積極的に導入する、というものです。近年経営・ビジネスのフィールドでも世界で、禅やマインドフルネスが注目されていますが、医療・心療においてもいろいろなかたちで東洋思想の考えやアプローチがとりいれられていると聞きます。その中でも禅は、座禅という方法論をもち、マインドフルネス、コンパッションとも深くかかわって実践が広がっています。川野さんはまさに早い時期よりこれを実践してこられた方です。
夕学五十講には二度目のご登壇です。前回のテーマはマインドフルネス(リフレクションはこちら)。参加者の方から「講演を聞いて心がさわやかになりました。」と寄せてくれました。この一言でとても伝わってきました。マインドフルネスとはそういうことだな、と思いました。
今回のテーマはコンパッション(慈悲)です。
変化が激しく、先が見通せない、情報量多く、ストレスも多い、そんな私たち現代人。私自身もその実感があります。そんな時代だからこそ「自らに慈しみの心を向け、他者への思いやりを育む、「自利利他」の実践が必要なのではないでしょうか。」と川野さん。誰もが、そして日々にも、ヒントがありそうです。(湯川)
川野 泰周(カワノ タイシュウ)
臨済宗建長寺派林香寺 住職、RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニック 副院長(精神科・心療内科医)
演題「本当の私で生きる ~コンパッションと「1/2」の実践で自己の本分に立ち返る~」
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