夕学レポート
2012年03月29日
第20回 6/21(木) 加護野忠男さん・大森信さん
第20回 6/21(木)には、加護野忠男(甲南大学特別客員教授)・大森信(日大准教授)の師弟コンビにお越しいただきます。
日本を代表する経営学者の一人として活躍されてきた加護野先生は、神戸大時代の門下生の中から多くの研究者を育成されています。
灘の酒蔵と丹波杜氏の関係から、伝統産業の技能継承システムを見いだし、東大阪の中小製造業に、自己調整型の競争原理システムを発見するという、ユニークな研究観察眼を持つ加護野先生だけあって、ご門下生の方も、「おっとそうきたか!」というような目を惹くテーマを掲げて研究をされているようです。
夕学にも登壇いただいた西尾久美子さんの『京都花街の経営学』、神戸洋菓子店を研究した森元伸枝さんの『洋菓子の経営学』などがあります。
大森信先生もそんなお一人。
昨年『トイレ掃除の経営学』という本を出されました。しかも、白桃書房というバリバリの学術系出版社から。
イエローハットの鍵山秀三郎氏を代表に、トイレ掃除を日課にするという経営者の話はたまに伺いますが、それが実証的な研究テーマになりうるとは思いませんでした。
「トイレ掃除で生産性があがるわけがない、そういう精神論が長時間労働の元凶である」という表層的な批判はよく聞くところですが、実践している経営者は、そんなことは先刻承知しており、それでもなおやり続けるだけの目的や意義があるはずです。そこには、日本企業が抱えている問題を解決する手がかりが隠されているのかもしれません。
先端的ビジネスコンセプトを根づかせるためのヒントの多くは、日本の伝統システムの中に織り込まれているという加護野先生のかねてからの主張と合わせて、トイレ掃除の意義を考えてみたいと思います。
そこで、今回の夕学では、お二人に来ていただいて、たっぷりとお話いただくことにしました。
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