夕学レポート
2008年09月09日
第2回10/20(月) 姜尚中さん
第2回(10/20)の講師は、東大大学院教授の姜尚中先生です。
夕学は、3年ぶり2度目の登壇になる姜先生。
今回は専門のアジア政治ではなく、大ベストセラー『悩む力』にちなんだ講演です。
夏目漱石とマックス・ウェーバー。日本とドイツ 小説家と政治学者。
生まれた国も生きた世界も異なる二人ですが、20世紀を代表する知識人として、近代合理主義の進展と、それゆえの社会の軋みに直面した個人の問題に鋭い眼差しを向けた同時代でもあります。
姜先生は、若い頃から繰り返し読んできた二人の著作を通して、国家、人間、職業、金銭、恋愛など、全ての人間が向き合わなければならない深淵な問題を考え続けてきました。
この本では、彼らが、それらの問題から逃げることなく、もがき苦しみ、文字通り身を削るようにして紡ぎ出してきた文章の中から、あたかも100年後の現代人に向けて発せられたかのような普遍的な問い掛けを見いだしています。
同時に、悩み考え続けることで困難を生き抜いてきた逞しい生命力や創造力の存在を指摘されてもいます。
今回の講演は、近代を代表する文豪漱石にフォーカスし、100年前の彼が直面した人生の諸問題が、21世に生きる我々の眼前に、今も突きつけられていることを再認識し、漱石のように「悩むこと」の意義と重要性を語っていただきたいと思います。
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