夕学レポート
2009年03月05日
第2回4/15(水) 藤原和博さん
第2回4/15(水) 杉並区立和田中学校前校長で、大阪府知事特別顧問の藤原和博さんです。
夕学には3度目の登壇になる藤原さん。
最初の時は、リクルートから和田中校長の転身した直後。二度目は、その3年後、そして今回はそのまた3年後になります。
はからずも和田中の学校改革の様子を定期報告のようにお聞きしてきたわけですが、改めて思うのは、藤原さんの卓越した実行力です。
威勢のよい改革論を語る人は多いものですが、実際に学校組織に飛び込んで、さまざまなしがらみや制約条件をクリアしながら、構想を実現することは、並大抵のことではありません。
強い意思の力が必要なことはもちろんですが、冷静な分析、ユニークな発想、したたかな交渉、暖かい人間性等など、人間としてのトータルな力が必要です。
藤原さんは、その全てを有しながら、持ち前の飄々とした雰囲気で、サラリとやってしまったという印象を与えるところが素晴らしいと思います。
彼の改革の原動力になったのが、今回の講演タイトルにもある「つなげる力」です。
藤原さんの言う「つなげる力」とは、情報編集力のことです。
人、モノ、金、アイデアなどなどさまざまな情報を柔軟な発想で組み合わせる力とも言えるかもしれません。
藤原さんは、組み合わせる際に発揮される「頭の柔らかさ」こそが、いまの子供、大人、日本に必要なもので、それを養うための「よのなか科」という授業を行って来ました。
和田中学校の改革は、彼が「つないだ」情報が、次ぎの情報を「つなぎ」、その連鎖が改革を継続させるエンジンになることを証明した事例だと思います。
いま藤原さんが挑戦しているのが、大阪の学校改革です。
和田中を退任された後、1年かけて大阪の学校現場を周り、入念な状況把握を終え、「こうすればいける」という確信を得た頃ではないでしょうか。
教育に関心がある人、組織の変革を目指す人、自己の能力向上を考えている人等々
もう一歩成長したいと考えている全ての人に聴いて欲しい講演です。
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客観性に閉じ込められる私たち
村上 靖彦
大阪大学人間科学研究科 教授
感染症総合教育研究拠点CiDER 兼任教員
客観性とは何なのでしょうか?エビデンス信仰の風潮が強まる昨今、見落としているものを『客観性の落とし穴』の著者・村上氏に学びます。
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教養としての仏教:苦しみをどう超えるのか
柳 幹康
東京大学東洋文化研究所 准教授
家庭の仏壇や供養の儀式、あるいは観光旅行での古寺巡礼など、仏教は比較的身近な存在でありつつ、知っているようで知らない奥の深さもあります。仏教学の専門家より教養としての仏教を学びます。
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