夕学レポート
2013年09月06日
第8回 10/31(木) 橋爪大三郎さん
第8回 10/31(木)の夕学には、社会学者の橋爪大三郎さんが登壇します。
『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』とベストセラーを連発している橋爪先生。
慶應MCCでは、agoraシリーズで「橋爪大三郎さんのセミナー【宗教で読み解く世界】」という講座を二年続けてお願いしてきました。
その講義内容をもとにして出来上がったのが『世界は宗教で動いている』という本です。6月にでましたが、すぐに増刷がかかり5万部を越えるベストセラーになっていますので、書店でご覧になった方も多いかと思います。
裏話を言うと、橋爪先生はこの本のタイトルがあまりお気に召していないようです。本当に付けたかった題名は、「ビジネスパーソンよ、宗教を学べ」
そう、ズバリ今回の講演タイトルなんです。
本を買うのはビジネスパーソンだけではないから、という出版社の意向に従って、本の題名から取り下げることに承諾はされましたが、橋爪先生が、agora講座で、そしてこの本で一番言いたいことは、グローバル社会に生きるビジネスパーソンこそが、宗教について知らなければならない、というメッセージだと思います。
私たち日本人には想像がつきにくいものですが、世界では先進国、新興国を問わず、政治・経済・法律を含めて社会全体丸ごとが宗教の影響を色濃く受けていると橋爪先生は言います。
だとすれば、グローバル人材を育てようと思うなら、英語と同じ位、いやひょっとしたらそれ以上に宗教を勉強することが不可欠なのかもしれません。
私も2年続けて橋爪先生の講座を聴講して、少しだけ宗教を勉強しましたが、宗教というのは見知らぬ他者を理解するフレームワークとして有意義だということを実感しています。
エジプトやシリアの問題、TPP交渉、尖閣問題etc、世界で起きている多くの政治・経済問題を宗教というフレームを使って考えてみると、新聞・TVの報道とは違った理解の仕方ができるかもしれません。
「ビジネスパーソンよ、宗教を学べ」
宗教を宗教として知るのではなく、世界を理解する知的教養として知る。そんな講演になると思います。
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オススメ! 春のagora講座

6月14日(土)開講・全6回
14:00-17:00
小泉 悠さんと考える
【日本の安全保障】
小泉 悠亨
東京大学先端科学技術研究センター准教授、先端研・創発戦略研究オープンラボ(ROLES)副代表
政治、経済、環境、技術など多角的な要因を考慮する広義な「安全保障」を議論する。

人気の夕学講演紹介

2025年6月19日(木)
18:30-20:30
家畜化する人間~精神医学と生物学と社会科学の視点から~
熊代 亨
精神科医、作家
人間が作った環境で暮らし続けた動物が、野生種より穏やかで協力的な性質などを身に付けていく「自己家畜化」にまわる問題や課題を紹介します。

人気の夕学講演紹介

2025年6月24日(火)
18:30-20:30
物理学者の思考法:クリエイティビティの源泉
橋本 幸士
京都大学大学院理学研究科 教授
物理学の最先端研究をご紹介しながら、物理学者の思考法をお伝えします。生活や仕事でクリエイティビティを発揮するヒントとなりましたら。
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