夕学レポート
2014年09月09日
第9回 11/4(火) 松山大耕さん
第9回 11/4(火)に登壇いただくのは、妙心寺退蔵院の松山大耕副住職です。
妙心寺は、京都右京区花園にある大寺院で臨済宗妙心寺派の総本山です。京都を代表する禅寺のひとつではないでしょうか。退蔵院は妙心寺の塔頭の一院で、日本最古の水墨画である瓢鮎図を所有するお寺としても有名です。
松山氏は、京大大学院で生命科学を修了したという理系出身の禅僧です。
弱冠36歳の若き副住職でいらっしゃいますが、進取の精神旺盛に、革新的な取り組みに挑戦してきたことで知られています。
外国人観光客向けに英語で禅の教えを説き、座禅体験が出来るツアーを企画したり、三年間修業付の住み込みを条件にして、無名の若手アーティストに退蔵院の襖絵を描いてもらう「退蔵院方丈襖絵ブロジェクト」を行うなどユニークな活動をされてきました。
なかでも「禅とグローバリゼーション」は松山師が力を入れて取り組んでいるテーマです。
日本の禅宗を代表し前ローマ教皇に謁見したのをはじめとして、世界のさまざまな宗教家・リーダーと交流されてきました。今年はダボス会議に出席して世界のリーダーに向けて情報発信をされました。
MCCでは、この春夏にかけて、臨済宗妙心寺派と共催で『古川周賢老大師に問う【禅の智慧】』を開催しました。
私もこの講座に参加して少し禅を勉強しましたが、つくづく思ったことは、禅の考え方は、いまという時代を生きる私達が抱える問題に重要な指針を与えてくれる、極めて現代的な思想である、ということです。
禅には、「知解分別を捨てる」という教えがあるそうです。
知識・理論・常識・社会的価値観といったフレームを取り去って、自由に現象に向き合えという意味です。
グローバリゼーションの進展によってもたらされた多くの問題や障害は、それぞれの「知解分別」を乗り越えることがいかに重要か、そしていかに難しいことなのかを示唆しているのではないでしょうか。
だからこそ、日本の禅の思想を、世界に発信する意義があると思います。
松山師には、そんなお話を伺えたら嬉しく思います。
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客観性に閉じ込められる私たち
村上 靖彦
大阪大学人間科学研究科 教授
感染症総合教育研究拠点CiDER 兼任教員
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教養としての仏教:苦しみをどう超えるのか
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東京大学東洋文化研究所 准教授
家庭の仏壇や供養の儀式、あるいは観光旅行での古寺巡礼など、仏教は比較的身近な存在でありつつ、知っているようで知らない奥の深さもあります。仏教学の専門家より教養としての仏教を学びます。
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