KEIO MCC

慶應丸の内シティキャンパス慶應MCCは慶應義塾の社会人教育機関です

夕学レポート

2014年10月01日

最終回 1/28(水) 中村和彦さん

最終回の1/28(水)にご登壇いただくのは、南山大学教授の中村和彦先生です。
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中村先生は、組織開発や人間関係トレーニング(ラボラトリー方式の体験学習)に関するアクションリサーチ研究をご専門にされています。
企業の方から「組織開発」という言葉を伺うことが増えてきました。
日本の企業人事が、90年代以降取り組んできた「ハードな変革」(組織構造の変革や制度の変更、戦略の立案)に加えて、個人のモチベーション、部署内でのコミュニケーションや関係性、組織の風土などの「ソフトな変革」が大きなテーマになっているということの証左ではないかと思います。
「組織開発」はorganization developmentの日本語訳で、略してODとも言われます。
けっして新しい概念ではなく、1960年代から、人と組織の問題に関わる研究領域として多年の研究や実践が蓄積されてきた概念です。
中村先生は、日本における第一人者の研究者です。
コーチング、ファシリテーション、プロセスコンサルテーション、ホールセールアプローチ等々、個人のモチベーション、部署内でのコミュニケーションや関係性構築を狙いとした各論的な手法は数多くあって、夕学でも取り上げてきましたが、「組織開発」というのは、もう一歩上位のレイヤーで、それらの手法や理論を包括する”箱”のようなものだと思っていただければと思います。
(これは中村先生の受け売りですが)
冒頭で、「組織開発」への関心が高まっていると書きましたが、その一方で、魅力的ではあるけれど、つかみどころがない、と言われることも多いようです。
●●●●と何が違うのか、□□□□と似ていないか、という声がその代表です。
「組織開発」がわかりにくいということは、私達が各論的な手法に慣れすぎて(こだわり過ぎて)しまい、大きな目的のために手法を使いこなすという柔軟性を失っていることの裏返しでもあります。
うちの会社はもうひとつ元気がない。
みんなの知恵やアイデアを出し合って組織の問題に向き合いたい。
職場や職位を越えた活発な意見交換や議論の場をつくりたい。
そんな課題を抱えていらっしゃる経営者の方、人事部門の方、現場マネジャーの方に、中村先生の講義を通して、「組織開発」というスケールの大きな、そして戦略的な取り組みがあることを知っていただければと思います。

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