夕学レポート
2014年09月29日
第24回 1/27(火) 長井鞠子さん
第24回には、会議通訳者で、サイマル・インターナショナル顧問の長井鞠子さんをお迎えします。
長井さんは、日本における会議通訳者の草分け的存在として、先進国首脳会議(サミット)をはじめとする、数々の国際会議やシンポジウムの同時通訳を担当してこられました。
サイマル・インターナショナルといえば日本初の同時通訳エージェント。日本の経済成長、国際舞台での活躍をまさに担ってきた存在です。長井さんは創設間もないころの同社に入社して通訳者となられ、現在はその顧問として、後進通訳者の育成にも、携われていらっしゃいます。
「同時通訳は格闘技。
瞬間の真剣勝負。」
長井さんはそうおっしゃっています。さらにその瞬間の真剣勝負が続いていく戦いです。NHKの『プロフェッショナル仕事の流儀』で
ご覧になられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。50年近くにわたり数々の緊迫した真剣勝負に臨み、戦い続けてこられた長井さんならではの、力強い表現です。と同時に、厳しさや覚悟も伝わってきます。
そんな長井さんが、たくさんの真剣勝負を戦ってこられたからこその”秘伝”を伝授くださるのが、今回の『夕学五十講』です。著書『伝える極意』の内容を中心に、通訳現場でのエピソードやご経験談を交えながら、たっぷりお話くださることと思います。
ところで、社会人になりたてのころ、短い期間ですが私は英語にかかわる仕事をしていました。同時通訳者の方々やその仕事に、直接・間接的に触れることがあり、プロフェッショナルのなかのプロフェッショナルさ、に圧倒されました。実力やセンスのみならず、たいへんな覚悟とたいへんな努力が求められ、それに応えていらっしゃいました。さすがに自分が通訳になりたい、なれると思ったことはありませんが、かっこいい専門職の仕事に憧れていた当時の私は、そんな憧れより自分は、どんな仕事であっても仕事に対する覚悟やプロ意識をもつことからだ、と気づかされたのでした。
長井さんにご登壇いただくことが決まり、ふと思い出しました。ご著書『伝える極意』は、きびしい戦いの現場のイメージとは相反して、やわらかでぬくもりのある口調で、わかりやすく語ってくださっていました。”あの長井さん”のお話を直接お伺いできる。期待が高まり、ぴりりと緊張しつつ、とても楽しみです。
・長井鞠子さん
・株式会社サイマル・インターナショナル 顧問・会議通訳者
・演題:「伝える極意 ―言葉を超えて世界をつなぐ、をめざして」
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