夕学レポート
2011年03月03日
田口佳史先生を囲む「トムの会」を開催しました
昨夜、夕学プレミアムagoraで中国古典シリーズの講義をお願いしている田口佳史先生を囲む同窓会が行われました。
田口先生には、論語、老荘、大学と中国古典を講義していただきましたが、そのすべてを受講されている平野崇雄さんが幹事役となり、三講座の修了者を対象にした合同同窓会として企画されたものです。
新東京ビルの三菱21世紀倶楽部を貸し切った会場には、総勢28名の方々が集結しました。二十代から七十代まで、年齢、職業、立場もさまざまですが、皆さん楽しく交流されました。
学びて、時にこれを習う。また説(よろこ)ばしからずや。
朋あり、遠方より来たる有り。また楽しからずや。
論語冒頭の一節のごとく、ともに学んだ朋友同士が、実践での活用報告を交換しようと集まった会でした。
乾杯の音頭を取っていただいたのは、最年長で田口先生から「ミスター老荘」と称せられた柏原晃一さんです。
弁護士である柏原さんは、法律家にとって最も難しく、かつやりがいを感じるのは、利害を異にする人々の和解を仲介することだとおっしゃいます。
これは「陰陽相和す」ことを旨とする老荘思想に相通ずるものがあるそうです。
乾杯の後、短いながらも田口先生の講義をお聴きしました。
「上り坂の儒家、下り坂の老荘」
二つの思想を使い分けることこそが、日本人が培ってきた東洋思想であるという、いつもの教えを改めて胸に刻むことが出来ました。
順番にお聴きした皆さんの報告は、とても興味深いものでした。
それぞれが感銘した東洋思想の一節を、大切に胸に抱き、事ある毎に指針として振り返りながら日々を送っていらっしゃることがよく分かりました。
田口先生に感謝の気持ちを込めて、細田純代さんから花束が贈呈されました。細田さんは、お父上が創業した品川測器製作所という会社を切り盛りする若き女性経営者です。お忙しい中を三講座とも、熱心に受講されました。
最後の締めは、橋本恵治さんでした。
橋本さんは、agoraだけでなく、社内の研修で、そして田口先生の私塾タオクラブでも学んでいらっしゃるというメンバー随一の東洋思想通です。
「朋」とは、師を同じくする仲間という意味である。田口先生という師のもとに集った縁を大切にしましょうとまとめていただきました。
田口先生のagora講座は、今後も継続する予定ですので、これを期に同窓会の名前を決めようということになり「トムの会」と命名することになりました。
「足を知る者は富む」という田口先生お気に入りの老子の言葉に由来しています。
田口先生は、愛犬の名前に「トム」という名前を付けています。
毎朝毎夜呼びかける度に、この言葉の含意を心に刻見直そうという思いからの命名だと聞いています。
明日からは、トム君を呼ぶ度に、「トムの会」も思い出していただければと思っております。
春の中国古典シリーズは「孫子」を取り上げます。
“>田口佳史さんに問う中国古典【人生の戦略書・孫子】
田口先生は夕学にも登壇いただくことになっています。
7月1日(金)「見えないものを見る ~東洋思想から読み解く日本文化と日本人」
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