ファカルティズ・コラム
2010年01月08日
“天職”の考察
みなさん、あけましておめでとうございます。
本年も拙ブログへのお付き合い、宜しくお願いします。
と言っても既に正月気分などどこにも無いとは思いますが(笑)
さて、2010年最初のエントリーとしては“天職”について考えてみたいと思います。
この言葉、文字通り「天から与えられた職務」を意味するわけですが、実際には「その人の性質・能力にふさわしい職業」という意味で使われることが多いようです。
では、あなたは今“天職”に就いていると思えますか?
Twitterでのやり取りで、「職に対する意識は、自分軸と社会軸に分けることができる」と言われた方がいました。
つまり「世のため人のため」という社会軸を重視して職業を選択するか、「自分がやりたいからやる」という自分軸を重視するか、ということです。
これに対して別の方が、「僕は自分軸だなあ」とつぶやかれていました。
もちろんこの軸で職に対する意識が完全に2分されるわけではないでしょう。
この説を述べられた方も、たぶん「重み付けとしてどちら寄りかになる」ということが言いたかったのだろうと推察します。
なぜならばいかに社会軸重視の人であっても、「世のため人のためにはなるけれど、やってて全然面白くない」仕事を選ぶことは考えにくいですし、また自分軸重視の人も「やってて楽しいけど、誰の役にも立っていない(誰からも感謝されない)」仕事を続けていきたいと思うでしょうか。
そこで考えたのですが、“天職”とはこの社会軸と自分軸がバランス、というより完全に両立している職業ではないでしょうか。
ひとつめが世のため人のため、もう少し現実的な言い方をすると、「自分の仕事が回り回って誰を幸せにしているのかが明確にイメージでき、その誰かは自分が幸せにしたい人である」という社会軸が満たされている。
それに加え、「その仕事をやることそのものが楽しい」という自分軸も満たされていると、「ああ、これが天職」と思えるのではないでしょうか。
この考え方、社会軸を『仕事の成果』。自分軸を『仕事のプロセス』と言い換えても通用するような気がします。
つまり「成果とプロセスの両方に満足できるのが天職」という考え方です。
さて、その自分軸≒プロセスですが、最近のキャリア論他の世界でよく使われる、“エンゲージメント”という概念とも近いと思います。
私なりにこのエンゲージメント(された状態)の再定義をするなら、「ランナーズハイを感じている状態」でしようか。
「苦しさまでひっくるめて楽しい」状態なわけですね。
どんな仕事でもプロになるにはタイヘンです。
下積みや地道な努力を長時間行って、はじめて日の当たる場所に出られるわけで、料理人のような芸術家/職人の世界がその典型でしょうが、一般的なビジネスパーソンでもあてはまるはずです。
たとえば私は「考えること」と「考えを可視化して整理すること(by PowerPoint)」に関しては苦になりません。
眉間にしわを寄せてPowerPointの画面とにらめっこをしていても、実は楽しんでいたりします。
同僚からの「タイヘンそうだね。大丈夫?」という気遣いに、「ああ、大丈夫」と答えるのも、強がりでなく事実なのです(笑)
だからそうした作業に対しては、徹夜も平気です。
(最近は肉体的に無理が利かなくなってきましたので徹夜はしません、いや、できませんが(笑))
まさに辛そうな顔をしていても実は気持ちがよい『ランナーズハイ』の状態にあるわけですね。
みなさんはいかがですか?
「これやってると時間を忘れて没頭できる」ような仕事が日常的に(もちろん毎日とはいかなくても)経験できていますか?
この問いにYesと答えられるとしたら、たぶんあなたは天職に就いています。
だってこんなブログを読まれている方なら、もうひとつの天職の条件である「世のため人のため」になる仕事はなさっているはずですから。
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2024年7月19日(金)18:30-20:30
不易流行の経営学を目指して
~稲盛経営哲学を出発点として~
劉 慶紅
慶應義塾大学大学院経営管理研究科 教授
日本経営倫理学会常任理事
稲盛経営哲学に学びながら、人間性を尊重し、利潤追求と社会貢献の統合をめざす経営学理論を構築する、新論が真論となり、不易流行の経営学として結実することを目指して。
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『VIVANT』とテレビ局社員
福澤 克雄
(株)TBSテレビ コンテンツ制作局ドラマ制作部、演出家・映画監督
私にとっての道は、TBSにありました。『VIVANT』は、同じような夢を持つ若者たちの道標になってほしい、そんな思いも込めてチャレンジした作品です。日本のドラマ界、映画界を目指す皆様、夢はあるけど方法がわからない皆様の一助になればと願っております。
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