KEIO MCC

慶應丸の内シティキャンパス慶應MCCは慶應義塾の社会人教育機関です

2015年05月12日

「続ける」ための四箇条

「続けたいのに続かないこと」
と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
「ダイエット(のための運動含む)」
「禁煙(補足不要w)」
「勉強(英語とか資格とか)」
「家事(奥さんとの分担)」
「ブログの更新(ホント大変)」
などなど…誰しもひとつやふたつ、「続けたいのに続かないこと」があるはずです。
では、これら様々な「続けたいのに続かないこと」を、なんとか「続ける」ためにはどうしたらよいのでしょうか?
強いメンタル?
いやいや、そんな「結局は本人のやる気の問題」として片付けては元も子もない。
本日は、私なりに考えた4つのポイント、つまり『「続ける」ための四箇条』を紹介しましょう。



1. 適切なゴールの明確化
上で挙がっているものだけでなく、事業や仕事、そして育児など、すべての活動でこれは重要です。
要するに、目標設定をしっかりやる、ということですね。
もちろん理想は定量化。私のダイエットなら、「体重??kg/体脂肪率??%」とか。(実際の数値は勘弁してください(笑))
ただ、ここでのポイントは「適切な」という部分。
無理筋のゴールを設定してしまうと、絶対続きません。「どうせ無理」と諦めるからです。
だからゴツとしては、「最終目標はここだけど、まずは…」と、当面のゴールを設定することです。
私の英語の勉強であれば、「3年後にファシリテーションの国際カンファレンスで、ワークショップのレクチャーとファシリテーションをすべて英語でやる」が、この「まずは…」でした。
「理想は高く、しかし無理のない通過点としての当面のゴール」を設定しましょう。


2. やめないことを前提としたハードル設定
これは目標達成の手段についてです。
具体的に言うと、「甘い物は絶対に食べない」みたいな無理は続きません。「続けられること」でないと意味がないのです。
だから、「目標体重をクリアしたから食事制限を解除」とか「英会話はある程度できるようになったから勉強は終わり」という考え方が、そもそもダメ。
続けないから、リバウントしたり、スキルが低下するのです。
全く同じ内容とペースである必要はありませんが、基本は「始めたら続ける」。
やめないことを前提として、続けられそうなことを始めましょう。
私の食事制限で言えば、「一日一回だけ主食を抜く」「主食食べるときも量は以前よりは控えめに」だけです。
「あの人が続けているから」でなく、「自分が無理なく続けられること」を、ハードルとして設定しましょう。
ただ、「ハードル」ですから、歩いて越えられるような低さでは意味がありません(笑)
「ちょっとキツいけど、これなら続けられそう」なことは何か。それを考えましょう。


3. 可視化できる成果
少しづつでも目標(ゴール)に近づいている。
これが実感できなければ、やはり続けるのは困難です。
逆に言えば、これが設定、測定できれば、「続けられる」のです。
またも私のダイエットで言えば、これは体重や体脂肪率ではありません。
私の場合、そもそも単に体重を落とすことが目的ではなく、健康的なカラダ、具体的には「貧相に見えず、かつ持久力と瞬発力のある肉体」に作り替えることが目的です。
だから「見た目」が重要。ビール腹が引っ込むとか胸板が厚くなるとか、それをモチベーションにしています。
我がムスメも半年くらい前から筋トレを始めましたが、「くびれができた! やっぱ成果が目に見えるといいねえ」と言ってました(笑)
このように、ゴールと途中の成果の指標は違っていても構いません。
「成果が実感できる、目に見える指標」を設定しましょう。


4. 仲間の存在
最後はやはりこれ。
孤独な努力は、やはりなかなか続きません。
「誰かと一緒にやる」ことで、「続けたい」「続けなきゃ」となるのです。
何かの勉強であれば、勝手にライバルを決めることで、「負けたくない」がモチベーションになります。
一緒にやるためのスケジュール調整など、幹事的な役割を率先して引き受ければ、もう逃げ出すわけにはいきません。
この「やらざるを得ない」と退路を断つのも重要です。
また、お互いに褒め合ったり、またアドバイスするのも、続けるモチベーションだけでなく、成果に対しても、とても有効です。
ちなみに、我が家では家族全員がスポーツクラブの会員になり、成果を自慢したり、アドバイスし合っており、これも続けるための大きな原動力になっています(笑)
「自分はひとりでやる方が向いている」方ならいいのですが、私も含めストイックにやれない人の方が多いはず。
何か続けたいことがあるなら、既にそれをやっている人たちの仲間になるか、できれば「言い出しっぺになって仲間を集め」ましょう。


さて、以上4つの「続けたいことを続ける」ポイントをお話ししてきました。
もうお気づきの方もいらっしゃるでしょうが、要するにこれは、『適切なKGIとKPIの設定と管理』、そして『チームワーク』の重要性を語っているに過ぎません。
もっと概念化すれば、これらは『プロジェクト・マネジメントのクリティカル・ポイント』とも言えるでしょう。
自分自身のプロジェクト・マネジメントができない、つまり「続けたいことを続けられない」人が、仕事でプロジェクト・マネジメントが上手にできるでしょうか。
その意味も含め、まずは、自分自身の「続けたいことを続ける」ことから始めてみませんか?

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