ファカルティズ・コラム
2019年01月07日
新年に「新年の抱負」について考える
あけましておめでとうございます。
私も本日か仕事始め。今週は少しのんびりできますが、来週からはまた福岡に愛知に、と出張続きの日々が始まりますので、身体に気をつけて頑張ります。
さて、本日のテーマは「新年の抱負」について。
TwitterやFacebookのタイムラインでも、様々な方々の「新年の抱負」を目にしますが、これをテーマに思考のトレーニングに挑戦してください。
私たちがあまり疑問を持たず、新年の恒例行事のようにとらえているこの「新年の抱負」。英語でも”New Year Resolution”という表現があるように、ある意味万国共通ですね。
しかし、本当に「新年の抱負」って意味があるのでしょうか?
あるとしても、そこでポイントとなるのはなんでしょうか?
もちろん、新年の抱負を語る方々を批判する意図は全くありません。
あくまでも「思考トレーニング」として、「新年の抱負」に疑問を持ち、考えてみましょう。
いつものように、まずは自分の頭で考えてみてから「続きを読む」をクリック!
では、私なりの考えを。
年明けに「今年の目標を決める」。さて、なぜ年明けなのでしょう。
それはもちろん12月から1月への切り替えが「わかりやすい節目」だからです。
「数え年」が一般的だった時代には元日が「全員の誕生日」でしたから、「一つ年齢を重ねる」という意味でも「わかりやすい節目」と言えます。
しかし、「これを頑張ろう」とか「これを達成しよう」という抱負や目標を「節目」に立てなければならない理由はどこにもありません。
日常的に、または自分の気づいたときに立てればいいはずです。
目標によっては「1年という区切り」が不適切なケースもあります。
3年くらいをかけてじっくり取り組むべきテーマもあれば、2ヶ月程度で早急に実現すべき目標もあるからです。
個人的には、3年程度じっくり時間を掛けて実現させる「中期的目標」を定め、マイルストーンを置いていきながら計画的に達成させるのが性に合っています。
もちろん、長期的な目標や夢を設定して、それに向けて明確な線表を引くのもいいでしょう。
ただ、特に今の時代は変化が激しいため、この「長期的スケジュール」が機能しなくなっているのも事実です。
また、夢に向かって一直線、の「特急型キャリア開発」より、途中下車もアリの「準急型キャリア開発」の方が楽しそう、というのもあります。
まあ、行き当たりばったりの「各停型キャリア開発」が向く人もいるのでしょうが(笑)
少し脱線しました。
また、節目は何も1月だけではありません。
学校や企業の多くは「4月」や「10月」も「年度替わり」の節目となります。
そう考えると、組織の目標管理制度で年度の目標設定を行っている場合は、年明けの目標設定は不要となります。
ただ、目標管理制度の範疇である「業績目標」「人材としての成長目標」以外のテーマについては、「新年の抱負」で明確にするのは良いでしょう。
たとえば「体重を5kg落とす」とか「200万貯金する」とかですね。
ここまでをまとめてみましょう。
「新年の抱負に意味があるのか」という問いに関しては、節目以外でも新たな目標を立てるべき場面があり、また年単位で抱負や目標を明確にするのが向くテーマと向かないテーマがあるため、ゼロとは言わないまでも大きな意味は無いというのが結論です。
次に「新年の抱負を立てるポイントは何か」にも答えておきます。
あまり意味が無い「新年の抱負」ですが、それでも年中行事として大切にしたいのなら、仕事やキャリアに直接的には関係ない個人的テーマにした方がいいでしょう。
また、目標は必ず「Measurable」、つまり測定可能な形にしておきましょう。
「いつまで」とか「どのくらい」が定量的に提示されていない目標は、かけ声倒れになりやすいですから。
さて、新年最初の思考トレーニング。皆さんの結論と思考の切り口はどのようなものでしょうか。
唯一の正解のないことを手を抜かずに考える。
そのためにも様々な「アタリマエ」に疑問を持つ。たとえば「新年の抱負」のような。
今までも意識してきたつもりですが、トシを重ねる度に少しずつこうした「哲学的思考」は劣化していきます。
ですからこれを私の「今年の抱負」にしたいと思います。(はぁ?)
あ、Measurableにしないといけませんね。
えーと、ムスメから「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と言われないようにします!(なんだそりゃ)
今年も宜しくおつきあいください。
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~稲盛経営哲学を出発点として~
劉 慶紅
慶應義塾大学大学院経営管理研究科 教授
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稲盛経営哲学に学びながら、人間性を尊重し、利潤追求と社会貢献の統合をめざす経営学理論を構築する、新論が真論となり、不易流行の経営学として結実することを目指して。
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福澤 克雄
(株)TBSテレビ コンテンツ制作局ドラマ制作部、演出家・映画監督
私にとっての道は、TBSにありました。『VIVANT』は、同じような夢を持つ若者たちの道標になってほしい、そんな思いも込めてチャレンジした作品です。日本のドラマ界、映画界を目指す皆様、夢はあるけど方法がわからない皆様の一助になればと願っております。
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