2008年02月29日
ツールは手段に過ぎない
『アポロ13』という映画に、こんなシーンがあります。
故障したアポロ13号の乗組員を、無事帰還させるために奮闘するヒューストンの管制室。
乗組員からの、「故障した部品の代わりにこれを使えないか」という投げかけに、ヒューストンの技術者がこう言います。
「それはそのために作られたんじゃないから無理だ。危険すぎる」
その時管制室の責任者は、こう言い放つのです。
「何のために作られたかは重要ではない。重要なのは、それが何に使えるかだ!」
このヒトコト、ツール(道具)の本質を言い表していると思いませんか?
我々は業務で、そして研修やセミナー、書籍などから様々なツールを学びます。
しかしたとえばSWOTや3Cといったツール(フレームワーク)は、経営戦略や事業戦略という課題を見つけるための手段に過ぎません。
ところがこれらのツールを、「使うこと」が目的になっている方をしばしば目にします。
その結果、プレゼンの結論に全く関係のない形でSWOTが提示されていたり、分析の結果として「だからこれからこういうことが言える」という考察が無いプレゼンになっています。
まさに「分析のための分析」「手段の目的化」になっているわけです。
また、「これはこういう時に使うツール」と学ぶと、その用途以外では使えなくなってしまう方も多いです。応用がきかないと言っても良いでしょう。
事業の内部環境を強みと弱みに、外部環境を機会と脅威に分けて考え、事業戦略を検討するSWOTにしても、対象を“事業”でなく“自分”に置き換え、自身のキャリアパスを考えるツールとして使っても、何ら問題はないのです。
PowerPointをプレゼンテーション・ツールとして使おうが、Wordより自由度の高いドキュメント作成ツールとして使おうが、会議の見える化を行うコラボレーション・ツールとして使おうが、それは使い手の自由です。
アポロ13のように、そして携帯電話が普及する以前に、出先の営業マンを捕まえるツールだったポケベルを、友達とのコミュニケーション・ツールとして使いこなした女子中・高生のように、もっと柔軟にツールを使いこなしましょう。
それこそ、「ツールの新しい使い方を生み出す」つもりで。
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不易流行の経営学を目指して
~稲盛経営哲学を出発点として~
劉 慶紅
慶應義塾大学大学院経営管理研究科 教授
日本経営倫理学会常任理事
稲盛経営哲学に学びながら、人間性を尊重し、利潤追求と社会貢献の統合をめざす経営学理論を構築する、新論が真論となり、不易流行の経営学として結実することを目指して。
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『VIVANT』とテレビ局社員
福澤 克雄
(株)TBSテレビ コンテンツ制作局ドラマ制作部、演出家・映画監督
私にとっての道は、TBSにありました。『VIVANT』は、同じような夢を持つ若者たちの道標になってほしい、そんな思いも込めてチャレンジした作品です。日本のドラマ界、映画界を目指す皆様、夢はあるけど方法がわからない皆様の一助になればと願っております。
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