KEIO MCC

慶應丸の内シティキャンパス慶應MCCは慶應義塾の社会人教育機関です

学びの体験記

2012年09月11日

『学び』と『縁』について

原田 和男
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

『学び』と『縁』、この2つは私にとって密接な関係があります。
ここでいう『学び』とは机上の上での学びだけでなく、人生を通じての学びを指し示しています。また、『縁』とは広義な解釈としてヒト、コト、モノとの繋がりを指し示します。
私は『学ぶ』ことの背後に『縁』を常に感じています。今回この文章では慶應MCCの講座を通じて得られた『学び』と『縁』について振り返ってみようと思います。

1.『人生の振り返り』と『かけがえのない仲間』

 私と慶應MCCとの出逢いは『山田ズーニーさんと表現力ワークショップ【伝わる・揺さぶる!文章を書く】』でした。20代最後の年&もともと文章を書くのが好きだったこともあり、文章を書く事を通じて『人生の振り返り』を行うために受講をしました。このワークショップ(以下WS)より得られた学びは自分自身が大切にしてきたことを深堀りし、再度認識することができたことです。その大切なこととは『縁』です。


人とつながるとき、大切にしていることを文章として書き表す事ができました。特に次の3つのコトバを書き記すことができたことは大きなことでした。1.自分自身に正直であるか。(自分を開いているか) 2.ヒトを肩書きでみない。その人自身をみているか。 3.相手のことを想う気持ちがあるか。
 また、WSで得られた『縁』はこのWSを一緒に受講した『かけがえのない仲間』です。私がこのWSを受講した目的が人生の振り返りだったように、皆、それぞれ深い想いをもって受講をしていました。自分ひとりでは気づかなかった想いを仲間達と一緒に掘り起こし、見つけ、それを共有する。そのような行為を通じたからこそ『かけがえのない仲間』と言えるのだと思います。仲間との『縁』はWS後もずーっと続いています。WSが終わっても、いろいろな物事を共有し合える仲間ってステキなことだと思います。

2.『人間らしさとは?』と『演劇と落語が趣味となった』

 演劇(『平田オリザさんと創る【表現力を磨く演劇ワークショップ】』)と落語(『金原亭馬生師匠・荻野アンナさんと【落語ワークショップ】』)一見全然関係ないように見えますが、私はこの2つのWSから『人間らしさ』というコトバについて考えさせられました。演劇も落語も人生の縮図を表現したものであることがWSを通じてココロとカラダで感じることができました。様々な学びがありましたが、何か1つキーワードをあげるとしたらやはり『人間らしさ』だと思います。『人間らしさ』って何でしょうか?そもそも、日常生活を過ごしているとそんなこと疑問に思う事もあまりないと思います。演劇と落語、それぞれのプロフェッショナルの方から次のような同じコトバを聞く事ができました。人間らしさとは一見無駄とも思える所作である。人によっては何の意味もないようなコトバに思えますが、私にとっては心が揺さぶられるコトバでした。

WSを通じて、劇作家の人、落語家の人が日常をどうみているか(ヒト・コト・モノをどうみてるのか)ということを聞き、実際に体験することができたことは私にとって大きな経験となりました。私は日常を大切にしたいと常日頃から思っていましたので、WSで得られたヒト・コト・モノの見方はとても役に立っています。なんてことのない日常のヒトの所作、ちょっとしたイベント、モノの移り変わりなどもちょっと意識してみてみるといろいろと発見があるということがわかりました。

 また、WSで得られた『縁』は『演劇と落語が趣味となった』ということです。
WSが始まる前は演劇も落語もまったくといって良い程、縁がなかったものでした。しかし、WS後は『演劇と落語は趣味です!』と言える程、日常の中に浸透しました。落語に関しては終わって間もないですが、定期的に落語観賞をしに行こうと計画中です。演劇に関してはWSが終わって1年になりますが、毎月1~2回、多いときには月に5回程、演劇を観に行っています。演劇に対してはWSのときに大変お世話になった劇団員のヒトとWS後もとても仲良くさせて頂き、演劇の案内を個別に頂けるという事が定期的な観劇を促していると思っています。何より、落語も演劇もですが、その場に知り合いがいるということは私にとって行く理由としては大きなものと考えています。

3.『ココロとカラダの声を聞く』と『ヒトとの関係性が広がり・深まった』

 『近藤良平さんとワークショップ【表現力を磨くコンドルズ的ダンス】』での学びは『ココロとカラダの声を聞く』ことができるようになったことです。私は考えている事を行動に移すまでにとても時間がかかっていました。私はとても臆病な人間だと思います。リスクをいろいろと想定していると言えば聞こえが良いですが、タイミングを逃すことが多くありました。このWSでの一番の大きな収穫は(ココロで)考えていることをカラダに伝達することがはやくなったとことだと思います。それはココロとカラダの声を聞くということをWS全体を通じて学べたからだと思います。変にカッコつけずにカラダを動かすって楽しい事だということをWSを通じて自分自身が認識できたことが大きな事だと思います。

 また、WSで得られた『縁』は『ヒトとの関係性が広がり・深まった』ということです。学んだ事を通じて、変にカッコつけずに自分に『あるもの』を素直に表現することが楽しく感じるようになったときから今まで以上にヒトとの関係性が広がり、深まったと思います。自分から発言する事が多くなると、回りのヒト達も積極的に関わってきてくれることが多いような気がしてきました。自らが与えることで与えられるということを最近強く感じています。公私ともに大きな変化が訪れはじめたのもこのWSがキッカケと言っても過言ではないかもしれません。

4.最後に

 以上、『学び』と『縁』というコトバを通じて、次のことを心に留めて生きていきたいと強く思った次第です。『相手の想いを理解したい。そして、ヒトとヒトとの間に想いの架け橋をかけたい。想いを連鎖することをフォローすることで、ヒトとヒトとの縁をつなげ、その縁を広げて行き、ヒトの可能性を広げていく!』

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