KEIO MCC

慶應丸の内シティキャンパス慶應MCCは慶應義塾の社会人教育機関です

2017年03月14日

プログラム体験レポート「クロシング」

諸星 裕夫
ライオン歯科材株式会社

思考の交差点で、思わぬ考えに出会う、知的にスリリングな体験

魅力的な講演が多い夕学五十講にもっと参加したいと想いながらも時間が取れずにいた私は、「通勤や出張の移動中にネットで講演が聴ける」という魅力でクロシングに参加しました。
単に講演を聴ければとの想いで、実際個々の講演は魅力的な内容でしたが、予想もしなかった面白さに出会いました。

単発の講座視聴のほかに、毎月掲げられるテーマのもと、複数の講演を同時期に聴きネットディスカッションをするのですが、一見すると距離感のある分野の講演なのに、あたかも異なる色の線が交わった交点に新たな色が出現するかのような、思ってもいない気づきの世界が突然現れるのです。
さらに、参加者同士のネットディスカッションで、自分ひとりで見ていた交点の色が、違った色を帯び始める経験は初めて出会う知的体験でした。

距離感のある講演の組み合わせとは、たとえば

  • 「千住博氏の芸術論」と「松山大耕氏の宗教論」と「冨山和彦氏の企業経営」
  • 「世界レベルのトップコンサルタント内田和成氏」と「映画プロデユーサー川村元気氏」
  • 「藤原和博氏の教育論」と「元学徒兵」

など、私には全く発想できない組み合わせで驚きましたが、組み合わせの妙が楽しく、次は何を組み合わせてくるのかも毎月の楽しみになってきました。

月に2回のディスカッションタイムは、本名ではなくネットならではのクロシングネームで参加できることもあり、気軽に本音が言え、一緒に学んでいる仲間の率直な意見が聴ける楽しい時間です。ネットディスカッションは口頭とは違い、書き込みの時間差があることに初めは戸惑いがありましたが、この時間差が、異なるテーマの議論が同時多発的に進行する混沌とした状況を産み、その混沌の中から自分では発想できない気づきが突然に浮かび上がったり、時に皆さんの意見が一つの思考に収束していく経験は、知的にスリリングでもあります。

組み合わされた講演の中には、ディスカッションの機会がないと聴かないであろう講演も提供されます。当初は興味のない講演は聴かなければ良いと思っていたのですが、そういった講演もディスカッションに備えて聴いてみると、さすがにその道の第一人者なので必ず得るものがありました。すると、講演を機会にもう少し講師の考えに触れてみたくなり、今までは手にとることもなかった著書、例えば藤原和博氏の『坂の上の坂』、前野隆司氏の『脳はなぜ心を作ったのか』、川村元気氏の『世界から猫が消えたなら』などが私の本棚に並ぶことになりました。京都出張の折には講師の松山大耕氏が副住職を勤める妙心寺退蔵院を訪ねたこともありました。ネット上の講義やディスカッションに留まらず、クロシングに参加してから確実に知的な引き出しが増えてきたようです。

そうそう忘れてならないのが、ネットならではのメリットです。講演を繰り返し聴けること、indexで区切られているので都合に合わせて講演を部分的・集中的に聴けること、お気に入りのスライドは停止モードで画像をメモする時間が十分にあります。クロシングには知的刺激を与えるネットならではの新しい試みが詰まっています。

皆さん、クロシングに参加して知的なスリリングをご一緒に味わってみてはいかがでしょうか。特にお忙しい方、お薦めですよ!

 

講座詳細:クロシング

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