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「分かる」ということ、そして共に学ぶ仲間の大切さ

2008年02月07日

山﨑正枝
山﨑正枝人事労務管理研究所 人事・賃金コンサルタント、特定社会保険労務士

私は、開業して8年目の社会保険労務士です。主に、中小企業の人事コンサルと労働法務の支援を行っています。MCCには3年にわたり人事・組織分野を中心に毎年御世話になっています。
今回は、最近になってやっと気づいた「分かる」ということの意味について、書かせていただきます。
人事コンサルの現場では、いつも新しい研究テーマの発見があります。それは、最初から「テーマはこれだ!」と断定できるようなものではなく、何となくぼんやりとした割り切れない気持ちや違和感といったはっきりとしないものからはじまります。


 クライアントの「困った」を解決するのが人事コンサルタントの仕事ですから、クライアントの問題は正確に捉えて解決策をご提案することはきちっとこなしていきます。クライアントの問題は、大抵、今までに自分の中で消化し切れている理論や経験知を駆使して解決の糸口を見つけていくのが常ですが、そんな中で、もう一段階高次元での解決方法があるのではないかと薄っすらと感じるときがあるのです。それが「新しい研究テーマ」発見の兆しです。しかし、現場ではスケジュールによる時間の制約の中で、それについてじっくりと考える余裕はなく、そのまま持ち越してしまうことがほとんどです。そしてそれは、いくつかの現場を経ることでだんだん色濃く、しかし輪郭がはっきりしないモヤモヤになっていきます。
 このモヤモヤをすっきりさせてくれるのがMCCの講座です。何となく近いぞと思われる講座を受講し、ヒットすると「そうか。私が日頃気になっていたテーマはこれだったんだ」というような具合です。これが「分かる」ということだと最近気付いたのです。
 「分」の字は「分ける」と読みます。この字を「わかる」と読むことは昔から何かしっくりとしませんでした。理解する時は「解る」、判断する時は「判る」を使用してきました。コンサルタントはよくSWOT分析やロジックツリーを使いますが、それも文字通り「分かる」ための手段だと思います。つまり、「分かる」とは不明瞭でモヤモヤとしたものを切り口によって分け、明確にしていき、その結果「分かる」ということだったです。最初は一個にしか見えなかったものが、実はいろいろに分けることができることに気付く。そういった感覚です。
 読書だけでは物足りず講演やセミナーを探し参加し、講師の先生方の「ライブ」で、本の行間から読み取れなかったオーラのようなものを感じ取ることで「分かり」がより鮮明になってきます。「分かる」ということは、右脳と左脳と両方で分かることなのかもしれません。
 MCCの受講は、まさに現場での「モヤモヤ」をすっきりさせる特効薬になっています。また、ほとんど期待「ハズレ」がないこともうれしいです。おかげでセミナーを探したり、講師を選択したりといったことに時間をかけずに済みますので、私はスタッフの企画力に付加価値を感じています。最近では、「モヤモヤ」が溜まってくると「早く分かりたい」という「渇き」を感じるようになってしまいました。
 もう一つ講座の副次的効果として、共に学ぶすばらしい仲間との出会いをあげたいと思います。
 どの講座でもそうですが、特に長期にわたる講座ほど一緒に学びを共有する仲間の存在は大きなものがあります。講座という場をより厚い、濃いものに「成長させて」いくのは講師の力量はもちろんですが、受講者の学ぶ熱意による部分も大きいと考えています。よい学びの場は受講生が講師の力をより一層引き出すようにも思います。やはりそれは「ライブ」という双方向の対話から成り立つものだからです。それに気付いたのもMCCでした。
 私は個人事務所を一人でやっておりますので、仕事はいつも孤独です。MCCでは同じ「人事」という分野に関係し、学ぶことに対し志を持った受講生が年齢や業種、会社規模に関係なく集まってきています。その中で職場の問題点を共感・共有し、刺激をもらい、「成長する」というベクトルの方向性に向かって相乗効果を生む仲間との出会いは得がたい財産だと考えています。
 MCCで出会った方は、MCCの他の講座だけでなく、別の主催の講座でもお会いすることがしばしばあり、勉強熱心な方が多いことを覗わせます。
 私の師であり賃金の太祖でもある楠田丘先生は、「人間の価値は成長することにある」とおっしゃられます。「人間は死ぬまで成長することができる」と。85歳になられる先生のその言葉には説得力があります。私もそれに倣い、成長することをあきらめない、忘れない人生を今後も歩んでいきたいと考えています。

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