夕学レポート
2010年02月17日
「心に届く言葉」を探して
昨年の夕学で、谷川俊太郎さんにご登壇をお願いした時のことです。
「ボクが最も信頼する若い仲間で、覚和歌子さんがいるんだけど、彼女と一緒ならお受けしましょう」
谷川さんは、そうおっしゃって、覚さんを強く推薦されました。
当日、覚さんが開拓されたという「朗読するための物語詩」をお聴きして、衝撃を受けました。
「言葉の力」をまざまざと感じさせてくれたからです。
覚さんから発せられる言葉は、三百人の聴衆を一気に惹きつけ、物語の情景や登場人物の息づかいまでをも、実感させてくれました。
かつて「言霊」を信じ、言葉を通して神と繋がることが出来ると考えた古代人の神性な気持ちが理解できるような気がしました。
今回のagoraでは、覚さんと谷川さんにお願いして、詩の講座を企画しました。
覚 和歌子さん・谷川俊太郎さん【詩の教室】
覚さんは、自作詩の朗読ステージを全国各地で展開する一方で、『千と千尋の神隠し』の主題歌『いつも何度でも』の作詞や、平原綾香、Smapへの歌詞の提供など、幅広く活躍しています。
詩の創作や朗読を通してこだわっているのが、「心に届く言葉」を創り、伝えることだそうです。
一般に暮らしとはかけ離れたところで語られがちな詩ですが、日常のコミュニケーション言語について、人の心に届く言葉について考えたとき、詩人はそれを語るに最もふさわしい存在かもしれません。
覚 和歌子さん・谷川俊太郎さんという稀代の詩人お二人のナビゲーによって、詩作と朗読に挑戦するこの講座。
大切にしている「モノ」への思いを込めて、
自分の中に潜む「子どもの心」を取り出してみて、
絵画を言葉で表現する試みを通して、
等々、いくつかの課題を通して、詩作に取り組み、「心に届く言葉」を探していただきます。
詩をつくることを通して、自分自身を見つめ、味合う。そんな講座になると思います。
覚 和歌子さん・谷川俊太郎さん【詩の教室】
http://www.sekigaku-agora.net/course/kaku_wakako.html
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