KEIO MCC

慶應丸の内シティキャンパス慶應MCCは慶應義塾の社会人教育機関です

組織開発論
-その理論と実践-

自分が変わるから、
組織が変わる、
組織が変わることで、
自分も変わる

組織開発(OD)に当事者として取り組もうとする方々がともに学ぶプログラムです。

職場や組織はお互いが影響し合っており、自分自身も職場や組織の一部です。お互いの間で起こっていること、お互いがどのように影響し合っているかを、組織開発では「プロセス」と呼びます。職場や組織がよくなるためには、組織開発の手法を実施するだけでは不充分であり、職場や組織の一部である、一人ひとりがプロセスに気づき、変わることが不可欠です。特に、組織開発実践者がプロセスに気づき、自らも変わること(自己成長)が組織開発では重要とされています。

このプログラムでは、「①理論から学ぶ、②実習の体験(プロセス)から学ぶ、③実践者から聞くことで学ぶ、④自ら実践することを通して学ぶ」ことを通して、組織開発の実践力を高めるとともに、組織開発実践者(チェンジエージェント)としての自己成長に取り組みます。



講師メッセージ

仕事の個業化、ジョブ型移行、出社やリモートワークなどの勤務形態の多様化により、私たちが“ともに働く”ことが難しくなり、チームの求心力が低下しています。『組織開発の探究』(ダイヤモンド社、2018年)の中では、求心力が低下する現状で、チームや組織の求心力を高めるのが組織開発であると位置づけました。人と人とが物理的に同じ空間にいないことで、つながりが希薄になるリモートワークにおいて、チームや組織の求心力を高めて、個業ではなく協働の関係を築くことも、組織開発にとって重要な課題です。

すべての回をオンラインで実施した組織開発論2020で私が感じたのは、「プロセスに気づき、働きかける」という組織開発の基本はオンラインの状況でさらに必要になり、より鋭敏になる、ということでした。オンラインは対面に比べて、相手の一部しか見えないこと、存在の全体を感じられないことから、関わっている相手について、そして、お互いの間で起こっていることについての情報(=プロセス・データ)が減ります。逆に言えば、限られたプロセス・データに対してより感受性を高め、働きかけていく必要性が増すのです。
また、プロセスに気づき働きかける力が高まるという学習効果は、オンラインでの学びでも対面に比べて劣化することなく得ることができ、且つ、学びのエッセンスは同じ、ということも実感しました。

「オンラインでの関わりを通しての学びは、対面での学びの劣化版ではない。むしろ、いま必要なことである」という信念をもちながら、本プログラムのデザインとファシリテートを行っていきます。組織開発を対面でもオンラインでも進めていけるよう、エッセンスをともに学べることを楽しみにしています。

対象
  • 組織開発の実践力を高めたい方
  • 組織開発に取り組もうと考えている人事・人材開発部門の方
  • 社員の元気、組織の活力を高めていきたい経営者、経営企画部門の方
  • 社内のメンタルヘルス向上に取り組む健康推進部門の方
講師
ゲスト講師

三橋 明弘
(旭化成株式会社 人事部 人財・組織開発室 リードエキスパート)

竹花 晶
(旭化成株式会社 人事部人事室 エキスパート)

泰道 明夫
(日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 人事本部 HP人事ビジネスパートナー部)

中原 淳
(立教大学経営学部教授)

開催形態

ブレンディッド(セッションごとに指定)

日程・時間
1・2 3 4・5 6 7
2024年
7/19
(金)

10:00-17:00
丸の内キャンパス
2024年
8/1
(木)

18:00-21:30
オンライン
2024年
8/22
(木)

10:00-17:00
丸の内キャンパス
2024年
9/11
(水)

10:00-19:00
丸の内キャンパス
2024年
9/12
(木)

10:00-17:00
丸の内キャンパス
8 9 10 11・12
2024年
10/10
(木)

18:00-21:30
オンライン
2024年
11/7
(木)

18:00-21:30
オンライン
2024年
12/16
(月)

18:00-21:30
オンライン
2025年
1/17
(金)

10:00-17:00
丸の内キャンパス
13 14 15
2025年
2/3
(月)

18:00-21:30
オンライン
2025年
2/27
(木)

18:00-21:30
オンライン
2025年
3/14
(金)

10:00-17:00
ハイブリッド
参加費

484,000円(税込) 
→ 割引制度・キャンセル規定

定員

24名 (法人派遣は1社につき3名まで)

進め方

本プログラムは、

  • 組織開発の基礎
  • 組織開発の理論
  • 組織開発の方法論(基盤となる理論・技法)
  • 組織開発の実践家に聞く

のスコープで構成されます。セッションでは講義や実習、対話を通じて学び、インターバル期間では自職場や顧客との協働の場等で実践に取り組む課題があります。最終回にその進捗状況を発表します。

インターバル期間の課題ではMicrosoft OneDrive(Excel)を使用します。アクセス・入力できるPCやタブレット、通信環境にてお取り組みください。

修了基準

全てのセッション・実習への参加と課題の提出、評価により認定
欠席の際は、指定期間内の録画映像視聴・必要な課題等の提出をもって参加とみなします。

満席

SESSION

SESSION 1

基礎 I:組織開発のキーコンセプト

参加者同士がお互いに知り合う実習を行う。その後、OD(組織開発)を理解する上で重要な「コンテント」と「プロセス」について講義から学ぶ。

SESSION 2

基礎 II:プロセスに気づく実習

「プロセス」について、実習を通じて学ぶ。

SESSION 3

理論 I:組織開発とは

ODとは何かについて、講義や小グループでの対話を通して理解する。

SESSION 4

基礎 III:ファシリテーションとは

グループで起こるプロセスに気づき、働きかける「ファシリテーション」はODの基本である。ODの基本的アプローチである、日頃の業務や会議で起こるプロセスに働きかけるファシリテーションの基礎を学ぶ。

SESSION 5

基礎 IV:ファシリテーションの実習

話し合いのファシリテーションにおける働きかけについて実習で学ぶ。

SESSION 6

方法論 I:対話型組織開発とは

近年ODの方法論として注目されている、対話型ODの考え方や手法を学ぶ。

SESSION 7

方法論 II:AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)の実習

AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)を体験し、強みに焦点づけることの意味などを学ぶ。そして、AIの体験を通して、対話や生成的なアプローチを学ぶ。また対話型ODの考え方やマインドセットについて、ふりかえりや講義を通して理解する。

SESSION 8

実践者に聞くI:人事の機能とOD

ゲスト講師から実際の取り組み事例を聞き、人事部門がODの機能を発揮していく実践について理解し、その意味を考える。

ゲスト講師

三橋 明弘旭化成株式会社 人事部 人財・組織開発室 リードエキスパート

ゲスト講師

竹花 晶旭化成株式会社 人事部 人事室 エキスパート

SESSION 9

方法論 III:診断型組織開発とは

サーベイ結果を用いたODの取り組みが近年増えつつある。サーベイの結果を用いた対話(フィードバック・ミーティング)の進め方やその意味について、講義と実習を通して理解する。

SESSION 10

理論 II:ODにおける心理的契約/実践支援Ⅰ:ODプロジェクト相互支援(1)

ODを始める際のフェーズである「心理的契約」の進め方について講義を通して理解する。

また、各自が実施するODプロジェクトについて小グループで共有し、相互支援の関係づくりに取り組む。

SESSION 11

実践者に聞く II:パートナー型での現場支援

人事ビジネスパートナーとして現場に対してODを実践する事例をゲスト講師から学ぶとともに、現場で実際に用いられるワークを体験する。

ゲスト講師

泰道 明夫日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 人事本部 HP人事ビジネスパートナー部

SESSION 12

理論 III:チェンジエージェント論/実践支援 II:ODプロジェクト相互支援(2)

ODの実践者は「チェンジエージェント」と呼ばれる。チェンジエージェントについて、講義やミニ実習を通して理解する。また、各自が実施するODプロジェクトの進捗状況を小グループで共有し、相互支援に取り組む。

SESSION 13

実践支援 III:最終発表へ向けてのODプロジェクト相互支援(3)

最終発表に向けて各自が実施するODプロジェクトの進捗状況を小グループで共有し、相互支援に取り組む。

SESSION 14

実践者に聞く III:人材開発と組織開発

人づくりと組織づくりは組織をよくする両輪で、人材開発と組織開発は相互に関連している。

人材開発と組織開発のつながりについてゲスト講師から学ぶ。

ゲスト講師

中原 淳立教大学経営学部教授

SESSION 15

実践支援 IV:ODプロジェクトの発表とまとめ

各自のODプロジェクト実践の発表と相互フィードバックを行う。この講座での学びをふりかえるとともに、OD実践者としての自身の今後の自己成長を考える。

参加者の感想を見る

参加者アンケート

  • 理論から実践のケーススタディまで、包括的、体系的に学べました。参加者の皆様のモチベーションや経験値も高く、多くの気づきや示唆を毎回のセッションでいただけました。今回の参加者の方々との出会い、ご縁は何よりの宝です!自社だけでなく日本全体のOD的な活動や学びをこのコミュニティから拡げていければ嬉しく思います。終わってしまうのはさみしい気もしますが、新たな始まりとしてスタートできればと思います。
  • 実際に組織開発にたずさわった方々のリアルな体験談を直接聴いて、対話できたこと。そして、組織開発を手がける方々の人間的な魅力を身近に感じることができたことがよかったです。
  • 理論と実践のバランスがとれて、さまざまな観点から組織開発を考えるきっかけとなりました。事前、事後課題も私にとっては学びを促進するツールとして有効でした。振り返りやセッションのご準備、学習促進に大きな役割を果たしていただいた事務局に感謝いたします。
  • 理論と実践の事例をどちらも聞くことができ、元気をもらいました。メールで講義のまとめや参考資料など提示いただけたこともよかったです。
  • 組織開発とはなんなのか、これまでなかなかつかめなかったが、その全体像が分かった気がします。楽しく学ぶ事ができました。
  • 理論パートと実務者の話が組み合わせられ、常に実践を意識した内容がっよかった。参加者同士のコミュニケーションが図れたところもよかったです。全てが期待以上でした。ODの学びと実践を続けてまいります。
  • 組織開発という言葉で捉えた現象を、他の分野での研究や視点を交えて解説していただいたことで、理解がより広く深くなりました。
  • 理論と実践の両方をバランスよく学べ、セッションが進むにつれてクラス全員の一体感が高まり、より深い学びにつながったように思います。このプログラムに参加したことで、出口が見えなかったところが動き出しました。参加できたことは貴重な財産です。ありがとうございました。
  • 組織開発への取り組みを現場で始める途中であり、理論と実践、学びと確認・定着をよいサイクルで回して行けたことがよかったです。またそれぞれ異なる立場から取り組みを説明していただいたことで、包括的な理解を深めることができました。
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10月16日(水)開講・全8回+個別指導

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神戸大学大学院経営学研究科経営学専攻 教授

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実行と協働のマネジメント[1月/B日程]

1月8日(水)開講・3日間

樋口しのぶ
慶應MCC客員コンサルタント、山梨県立大学キャリアサポートセンター客員コンサルタント、HRDサポート 代表

マネジメントの原則を押さえ、メンバーの多様性を活かしながら目標達成する実行力を磨きます。

ウェルビーイング・イノベーション[1月/B日程]

1月9日(木)開講・全6回

前野隆司
慶應義塾大学大学院SDM研究科教授、武蔵野大学ウェルビーイング学部学部長兼教授)

芝 哲也
武蔵野大学アントレプレナーシップ学部教授

日本人に適した「クリエイティブ思考」を実践し、幸せを実現するイノベーティブな発想力を鍛えます。