夕学レポート
2007年09月28日
第15回(12/10)香山リカさん
第15回(12/10)の講師は、精神科医で帝塚山学院大学教授の香山リカ先生です。
若い頃から文筆家・コメンテーターとして知られ、サブカルチャー、社会批評、文化批評の旗手として大活躍をしてこられた香山リカさん。
本職は、臨床現場でこころを病む人々の治療にあたる精神科医です。
夕学一期目の2001年にお越しいただいて以来久しぶりの登壇になります。
6年前も「こころの問題」は大きな社会テーマでした。
ちょうど、大阪池田市での小学校児童殺傷事件というセンセーショナルな事件が起きたばかりのタイミングでした。
当時、犯人の精神状態が正常か否かという論議があり、社会の耳目を集めていました。
講演の中で、香山さんがおっしゃったコトが記憶に残っています。
「『精神に病を抱えている人』と『変わってはいるけれど正常な人』の中間帯・グレーゾーンの精神状態にある人々が急激に増えていることが精神科医の間でも話題になっている」
先日のブログでも紹介した中学生の25%が「うつ状態」にあるという厚労省の調査結果と合わせて考えると、その状況は益々顕著になっているのかもしれません。
「こころの問題」は、誰もが直面する可能性がある一般化した問題になったということでしょうか。
香山さんによれば、本当の意味で役に立つ心理学の知識は、まだまだ一般に広まってはいないとのこと。
「生き延びるために必要な心理学」という演題には、香山さんの危機意識が反映されています。
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