夕学レポート
2011年03月30日
第18回 7/1(金) 田口佳史さん
第18回 7/1(金)に登壇いただくのは、東洋思想研究家の田口佳史さんです。
田口さんには、夕学プレミアムagoraで、中国古典シリーズを担当いただき大好評をいただいております。
その様子は、これまでにも度々このブログでご紹介してきました。
中国古典の専門家である田口先生ですが、日本文化への造詣の深さも並々ならぬものがあります。
agoraでも、その博識の一端に触れる機会が度々ありました。そこで、「東洋思想との関係から日本文化と日本人を語る」というコンセプトで、秋に新規講座をお願いしまいた。
今回の夕学は、その前哨戦というところでしょうか。
「陰極まれば陽となし、陽極まれば陰となす」
田口先生は、陰陽論に度々言及されます。
今回我々が遭遇している未曾有の大惨事を考えると、戦後の日本が誇った物質第一主義、科学至上主義が「極まって」反転したという捉え方もできるのかもしれません。
ただ現在の不安な情勢もいつか必ず反転します。後生からみれば、実はすでに陰から陽に転じているのかもしれません。
いつまでもよい時は続かない。いつまでも悪い時も続かない。
だからこそ、陽の時には陰の備えを、陰の時には陽に向けた準備をしなければいけません。
有史以来、度重なる天災に遭遇してきた日本人には、それを乗り越える強さがあるはずです。
悲劇的な喪失と恐ろしい危険に直面しながら、平常通り、冷静に振る舞おうとする日本人の姿には、その精神的遺伝子が、しっかりと受け継がれているのではないでしょうか。
田口先生なら、きっとそうおっしゃると確信します。
7/01 (金) 「見えないものを見る~東洋思想から読み解く日本文化と日本人~」 田口 佳史氏
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オススメ! 春のagora講座

6月14日(土)開講・全6回
小泉 悠さんと考える
【日本の安全保障】
政治、経済、環境、技術など多角的な要因を考慮する広義な「安全保障」を議論する。

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2025年5月27日(火)18:30-20:30
アテンション・エコノミーのジレンマ
山本 龍彦
慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)副所長、慶應義塾大学 X Dignityセンター共同代表
偽・誤情報や誹謗中傷、さらには社会的分断の一因になっているとも言われる「アテンション・エコノミー」が孕むジレンマに人権や民主主義の観点から迫り、克服の糸口を考えます。

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2025年5月30日(金)18:30-20:30
蔦屋重三郎の仕事に迫る
鈴木 俊幸
中央大学文学部教授
NHK大河ドラマ『べらぼう』時代考証教授
次々と流行を生みだしていった蔦屋重三郎との仕事ぶりを辿り、江戸時代中期から後期へと大きく変化する時代の様相を見てみます。
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