夕学レポート
2022年10月10日
第20回 1/17(火) 杉山 文野さん
第20回 1/17(火) は、NPO法人東京レインボープライド 共同代表理事、株式会社ニューキャンバス 代表取締役の杉山 文野さんです。
杉山さんは早稲田大学大学院にてジェンダー・セクシュアリティを中心に研究され、その研究内容とトランスジェンダーであるご自身の体験を織り交ぜ、『ダブルハッピネス』 を出版されました。
杉山さんの原点といえるこの本の出版は2006年のこと。
当時まだ、どれほど先駆的なことであったことでしょう。「元フェンシング女子日本代表が大胆告白!」と紹介されています。LGBTの社会における認知や、法・制度の整備が進んだと感じるのはここ7、8年のこと。実際、日本初となる同性パートナーシップ制度が渋谷区で制定されたのは2017年です。動き始めたな、と私も感じたのでこのニュースをよく覚えています。
この制度制定にも関わられた杉山さん。こうしたLGBTQ啓発のためのさまざまな活動を始められたのは、2年間のバックパッカー生活で世界約50カ国+南極を巡り、現地で様々な社会問題と向き合われた経験と、帰国後3年ほどの一般企業勤務あってのこと。そして活動の原動力はやはり先ほどの著書にあると思います。
「人とは違う自分は、間違っていると思っていた。」「でもいまは、違いこそが、みんなの生活に彩りを与える大切なことだと気づいた。」 ダブル・ハッピネス。
最近では、新しい家族のスタイル、幸せのかたちもとても話題となりました。
パートナーとの間に二児をもうけ、精子提供者であるご友人と共に3人親として子育てを行われています。国としての法整備や社会全体での受容はまだまだ途上ではあっても、認められ、選択肢が可能となっていくその変化のなかで、幸せをダブルに育てられているお一人、杉山さん。トランスジェンダーのお一人であり、この分野の研究者でもあり、積極的に行動されている変革者でもいらっしゃる杉山さんだからこそのお話を皆さんでじっくり伺い、現代のこと、社会や人間のこと、そして幸せのこと、考えられたらと思っています。(湯川)
杉山 文野(スギヤマ フミノ)
NPO法人東京レインボープライド 共同代表理事、株式会社ニューキャンバス 代表取締役
演題「性の多様性と人権 ~違いを知り、違いを楽しむ~」
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客観性に閉じ込められる私たち
村上 靖彦
大阪大学人間科学研究科 教授
感染症総合教育研究拠点CiDER 兼任教員
客観性とは何なのでしょうか?エビデンス信仰の風潮が強まる昨今、見落としているものを『客観性の落とし穴』の著者・村上氏に学びます。
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教養としての仏教:苦しみをどう超えるのか
柳 幹康
東京大学東洋文化研究所 准教授
家庭の仏壇や供養の儀式、あるいは観光旅行での古寺巡礼など、仏教は比較的身近な存在でありつつ、知っているようで知らない奥の深さもあります。仏教学の専門家より教養としての仏教を学びます。
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