夕学レポート
2014年09月24日
第20回 12/18(木) 森田真生さん
第20回 12/18(木) にご登壇いただきますのは、森田真生さんです。
森田さんは、1985年、東京生まれ。東京大学理学部数学科をご卒業後、独立。現在も研究活動を続けながら、数学の感動を伝えるべく、演奏会や講演会、ワークショップなどの活動をされていらっしゃいます。
数学で演奏会?数学でライヴ?これは斬新です。大学や研究所に所属せず独立して活動されているのも研究者としては新しいかたち。若干29歳。森田さんが新しい時代の研究者でいらっしゃること、そして、想いがあって活動されていらっしゃるだろうこと、プロフィールからも伝わってきます。そんなわくわく感にお応えくださるような、今回の講演タイトルです。
「数学で心と身体を整える」
数学が心と身体を整えるものだ、とは私は考えたことも聞いたこともありませんでした。皆さんのなかには共感されている方や、数学や哲学などがご専門の方もいらっしゃると思いますが、多くの方は、数学がちょっと自分の生活とは別なところこにある存在であったり、もしかしたら苦手意識や挫折感があったりされるのではないかなと思います。私はこれもそうでした。でもだからこそ、「なんだろう。面白そう。」とわくわくして、新しい世界の入口に立てている、のかもしれません。
数学という営みの起源にまで遡れば、極めて「身体的な」行為であることがわかります。
数学という営みの歴史を概観しながら、数学的思考の身体化された側面を、様々な愉快なエピソードとともに、描き出してみたいと思っています。
森田さんはこう、講演への思いを語ってくださっています。そしてあるインタビューでは、こうおっしゃっていました。
「数学は現実の人生と関係しているどころか、この人生をよりよく生きていこうとする探究そのものなんです。」
数学を人間の根本的な営みととらえられるということ、なのでしょうか。未知の神秘的な世界ととらえるより、情緒や感性で意外にもすっとつかめる、新しい出会いになるかもしれないな、と私は予感しています。さて、いかがでしょうか。心と身体を整える森田さんの数学のライヴ授業を皆さんと楽しみたいと思います。
・森田真生さん
・独立研究者
・演題:「数学で心と身体を整える」
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