夕学レポート
2006年10月12日
第22回(1/30) 玄侑宗久さん
第22回の講師は、僧侶で芥川賞作家の玄侑宗久です。
さまざまな職業遍歴を経て、僧侶になった玄侑宗久さん。作家としての旺盛な創作活動にも特筆すべきものがあり、小説のみならず、エッセイから評論、講演まで幅広いジャンルで活躍をされています。
今回の演題は「もうひとつの知のあり方」とのこと。近代合理主義は論理と科学という分析ツールによって、閉鎖的な因習や妄執をただし、世の中の真理を解明してきました。一方で、原初的な祭祀・信仰や神話に見られるような、論理を超越した世界に花開く豊かな思考や創造性を閉じこめてしまったとも言われています。玄侑さんはそれを「もうひとつの知」と呼び、「全体を分断せずにそのまま体験しようという方法である」と述べています。
分類・整理したがゆえに見えなくなるもの、全体をまるごと受け止めてはじめて掴めるもの、それは何なのかを考える機会にしたいと思います。
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