夕学レポート
2006年10月14日
第24回(2/6) 中村伊知哉さん
第24回の講師は慶應DMC機構教授で国際IT財団専務理事の中村伊知哉さんです。
日本が世界に誇るものといえば、自動車産業に代表される「すりあわせ型モノ作りシステム」、携帯電話のような超小型精密加工技術、勤勉で教育熱心な国民性、温泉や花見といった庶民文化等々が思い浮かびますが、ここ数年注目されているのが、マンガやアニメ、ゲームといったポップカルチャーと言われるジャンルです。アニメのキャラクターを思わせる独特のデザインで有名な村上隆氏の作品はサザビーズで1億円の値がつくと言われています。オタク文化と揶揄されてきたこれらのカルチャーが、産業として注目されはじめたのは、デジタルネットワーク時代のコンテンツとしてビジネスになる可能性が見えてきたからに他なりません。
その可能性にいち早く着目し、政策的な支援や啓蒙活動を推進してきたのが、中村伊知哉さんです。
郵政官僚としてマルチメディアやインターネットの国家政策に携わってきた中村さんは、ポップカルチャーは、日本の経済成長の原動力になりうると予見しています。
もの作りシステムの強さは、工業化社会における日本ブランドの構築に貢献しました。はたしてポップカルチャーは、情報化社会における日本ブランドの再構築に貢献できるのか。興味はつきないところです。
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2025年1月16日(木)18:30-20:30
客観性に閉じ込められる私たち
村上 靖彦
大阪大学人間科学研究科 教授
感染症総合教育研究拠点CiDER 兼任教員
客観性とは何なのでしょうか?エビデンス信仰の風潮が強まる昨今、見落としているものを『客観性の落とし穴』の著者・村上氏に学びます。
人気の夕学講演紹介
2025年1月24日(金)18:30-20:30
教養としての仏教:苦しみをどう超えるのか
柳 幹康
東京大学東洋文化研究所 准教授
家庭の仏壇や供養の儀式、あるいは観光旅行での古寺巡礼など、仏教は比較的身近な存在でありつつ、知っているようで知らない奥の深さもあります。仏教学の専門家より教養としての仏教を学びます。
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