夕学レポート
2014年03月04日
第2回 4/11(金) 穂村弘さん
第2回 4/11(金)は、歌人の穂村弘さんです。
現代短歌を代表する歌人であると同時に、ユーモアたっぷりの洒脱なエッセイにも人気が高い穂村さん。なんと20本以上の連載を抱えているそうです。
慶應MCC agora講座では、『穂村弘さんと詠む【世界と<私>を考える短歌ワークショップ】の講師をお願いしておりまして、昨年は私も参加して、ホムラワールドに感化されたくちです。
穂村さんは、「社会化された言葉」から自由になろう!というメッセージを、繰り返し、あの手この手で、叩き込んでくれました。
私たちは、長く生きていると(とりわけ企業組織で)、暗黙のうちに社会の色、組織の色に染まっていきます。特に思考や言語は、所属する世界の通行手形のような意味合いをもっているので、社会の色、組織の色を強く反映したものになることが避けられません。
しかし、おもしろいもので、人のこころに刺さる短歌というのは、社会の色、組織の色を拭い去った自由な言葉を使っています。
つまり、短歌を詠むという行為は、住み慣れた世界、語り慣れた言葉の束縛を解き、現代人が忘れた自由な表現を取り戻すことでもあるのです。
このような「反社会化的姿勢」というのは、穂村さんのあらゆる視点・生き方に貫かれていて、多くのファンを引き付ける理由でもあります。
私たちに求められている創造性、新奇性、新たなモノの見方・考え方には、「反社会化的姿勢」が不可欠なことは間違いありません。
短歌にまったく興味がないという方にこそ、ぜひお聞きいただきたい講演です。
短歌好きはもちろん大歓迎です。
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