夕学レポート
2011年09月13日
第9回 11/15(火) 村山斉さん
第9回 11/15(火)の講師は、東大数物連携宇宙研究機構機構長で物理学者の村山斉先生です。
数物連携宇宙研究機構というのは、読んで字のごとく、数学と物理の連携による宇宙研究を目的に、2007年に設立されたばかりの新しい宇宙研究専門機関です。
長らく米国で活躍されていた村山先生を、いわば逆輸入の形で機構長に招き、宇宙研究の最先端を走っている研究組織です。
村山先生が昨年出版された『宇宙は何でできているのか』は、20万部を越える大ベストセラーになったといいますから、人々の宇宙への関心はいつの時代も変わらないようです。
太古の昔から、ことある毎に夜空を眺め、宇宙の広がりに壮大な神威を感じてきた人類ですが、近代宇宙研究の始まりは、百年前、アインシュタインの相対性理論からだということなので、実は新しい研究分野です。
従って、宇宙には、まだまだ分からないことが多いと言われています。
高精度な望遠鏡の開発や素粒子理論の進展によって、最近分かってきたのは、宇宙は暗黒物質、暗黒エネルギーといった未知のもので支配されていること。
地球あらゆるものを構成する最小単位である「原子」は宇宙の5%にも満たない。
ということだそうです。
暗黒物質という、おどろおどろしい名前の正体は何か、それが宇宙の大部分を占めることが意味することは何なのか、そして宇宙はどうやってはじまり、どうなっていくのか。
壮大な宇宙研究の最先端に触れたあとで、晩秋の夜空を眺めて帰るのもよろしいかと思います。
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【日本の安全保障】
政治、経済、環境、技術など多角的な要因を考慮する広義な「安全保障」を議論する。

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偽・誤情報や誹謗中傷、さらには社会的分断の一因になっているとも言われる「アテンション・エコノミー」が孕むジレンマに人権や民主主義の観点から迫り、克服の糸口を考えます。

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次々と流行を生みだしていった蔦屋重三郎との仕事ぶりを辿り、江戸時代中期から後期へと大きく変化する時代の様相を見てみます。
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