夕学レポート
2022年09月27日
第9回 11/22 (火) 上野千鶴子先生
第9回11/22(火)ご登壇いただくのは、上野千鶴子先生です。東京大学名誉教授、そして現在、認定 NPO 法人 ウィメンズ アクション ネットワーク( WAN )理事長をお勤めです。
上野先生は日本における女性学、ジェンダー研究のパイオニアであり、第一人者でいらっしゃいます。近年は老いや、高齢者の介護やケアも研究テーマとされています。今回のテーマはこちら。
少し前に『100 分で名著』で、ボーヴォワールの『老い』を上野先生が解説されていました。「老いとは個人ではなく社会の問題である。」社会学者としての視点、実感や経験を伴った個人としての視点、人間の人生という本質を見つめる視点とをもって、深く読み解き、かつ、わかりやすく解説してくださっていました。
老いとは私たちがまっすぐに向き合いにくい、語りあいにくい、難しいテーマです。だからこそ上野先生に伺いたい、と思います。そして、だからこそ、上野先生は研究テーマのひとつとして向き合っていらっしゃるのだとも思います。
ところで、上野先生のご著書や発言はたびたび注目され、話題となり、議論となってきました。皆さん記憶に新しいのは2019年、東京大学入学式での祝辞スピーチでしょう。
「性差別は変わらずにある」と厳しく始めながらも、批判ではなく、戦いを挑む姿勢でもなく、鼓舞し応援するメッセージでした。私が上野先生に出会ったのは大学のコミュニケーション論の1コマでした。ジェンダーという言葉は当時まだ新しくて、認知され始めたころでした。振り返ればこの20年30年で、社会や意識は大きく変わり始めました。それはやはり先駆者が戦ってきてくださったから。社会を変える、社会をつくっていくのは一人ひとり。正解のない問いに向き合う知をもってこそ。実践者であり、ジェンダー、老い、差別、人間の本質に向き合い続けられている上野先生だからこその言葉。今回の講演でもじっくり伺い、そしてご一緒に私も考えたいと思います。(湯川)
・上野千鶴子(うえの ちづこ)先生
・認定 NPO 法人 ウィメンズ アクション ネットワーク( WAN )理事長
東京大学名誉教授
・演題「アンチ・アンチエイジングの思想」
プロフィールはこちら
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