KEIO MCC

慶應丸の内シティキャンパス慶應MCCは慶應義塾の社会人教育機関です

2014年04月04日

続けて結果を出す英語勉強法 【勉強会編】

前回の【独学編】の続きです。
前編では、スマホやMP3プレイヤーなども活用し、「できるだけお金をかけずに」そして「空き時間を使って」、「語彙を増やす」「聞き取る力を養う」ための、私なりの工夫をお話ししました。
しかし、勉強をひとりだけで続けるのは、やはり難しいものです。
どうしても怠け心や別の誘惑に負けそうになりますし、学んだことを実践し、試す場がないと、自分が成長しているかどうかがわからず、くじけてしまいそうになります。
もちろん、スマホアプリのクイズやTOEICテストなどで、ある程度成長を実感することはできます。
また、「昔より聞き取れるようになってきた」と感じることもできるでしょう。
しかし、勉強する目的である「英語でコミュニケーションを取ること」に対しては、やはり実際に英語で聞き、伝えるという双方向のコミュニケーションを実践しない限り、成長の度合いは実感できません。
だからこそ、英語(だけではありませんが)の勉強には、”仲間”が必要なのです。



仲間がいれば、まず「モチベーションの向上と持続」がはかれます。
仲間との勉強会の日程が決まっているから、自分に言い訳をしてサボることができない。
ひいては独学も含め、勉強せざるを得ない環境に自分を追い込むことができます。
また、「アイツにだけは負けたくない」というライバルを設定すれば、それによる競争意識がモチベーションになります。
加えて、ひとりでコツコツやるのと比べると、仲間とワイワイやるのは単純に楽しいですし、その後の飲み会もまた、次回も参加するためのモチベーションになります。


そして仲間がいれば、「成長の実感」が得られやすい点も重要です。
独学で勉強したことを実践、つまり試すことで、「あ、3ヶ月前より話せるようになってる」のような、自分のレベルアップが実感できます。
仲間から「すごいね」なんて言われようものなら、「続けてて良かった」と心底思えます。
また、他者に対して(自分のことは棚に上げて)アドバイスができるようになれば、それもまた成長の証となります。


さらに、先の「モチベーションの向上と持続」と「成長の実感」、そして仲間との切磋琢磨による相乗効果により、「レベルアップの速度」も格段に速くなります。
やはりひとりだけで頑張るより、仲間とやる、つまり勉強会を開催すると、効果が出るのが「早い」のです。


では、具体的に私たちの勉強会についてお話ししましょう。
ここでは勉強会の経緯は割愛しますが、基本的に月2回のペースで行っています。
月2回と言っても、それは同じものではなく、ひとつが「基礎編」、そしてもうひとつが「応用編」とも言える内容になっています。


まず「基礎編」については、とにかく「英会話における頻出の表現方法を体で憶える」ことを重視し、『50イングリッシュ』という本を使っています。
これは絵とストーリーを用いた記憶術を使って、50の例文とそれに対応する会話文を「完璧に暗記する」ことを目指しています。
この例文を勉強会でスラスラと「リアルに暗唱する」ことができるようになると、元々英会話での頻出表現ですから、実際の会話の中でも事前に口をついて出るようになるわけです。
私はこれと、前回ご紹介した『iKnow』で、随分と語彙が増えました。
また、その中で「なんでこっちはthatでこっちはitなんだろう?」のように、例文の表現について話し合うことで、基本的な文法の知識も高めることができます。


そして「応用編」では、さらに様々なコンテンツで実践力を高めています。
「日本人は、会議の本題では問題なく英語でコミュニケートできても、パーティなどの雑談が下手」と言われます。
これは日本人の「謙虚さ」の負の側面とも言えます。
つまり遠慮して聞き役に回ってしまい、自分が会話の中心となってその場をコントロールできないのです。
これが「日本人は大人しくて何を考えているかわからない」と言われてしまう、ひとつの要因となっています。
そこから脱却するために、応用編の勉強会では「Topic Statching」と呼ぶトレーニングを行います。
数人で趣味や時事ネタで雑談をするのですが、「他人のネタから強引に自分のネタに結びつけ、会話の主導権を握る」トレーニングです。
日本人のメンタリティをあえて捨てる練習と言ってもよいでしょう。
他にも日本語と異なる英語のリズムを、Jazz chantを使って体に染み込ませるトレーニングや、誰かがファシリテーターになって英語で実際にワークショップを行ったりもしています。
どれもなかなかハードなトレーニングで、終わるとぐったりと疲れますが、それだけに英語脳や英語耳が鍛えられます。


さらにこれら勉強会の仲間たちとは、”English Boot Camp”と銘打った合宿も行っています。
まあ勉強だけでなく、温泉やバーベーキューといった娯楽の部分も大きいわけですが、それらも勉強を「続ける」ための大きなモチベーションになっています。
とはいえ勉強も合宿形式ならではの内容で、英語でのオークションやゲームなどで「食べながら/飲みながら」楽しく学べます。
そうそう、私が「初来日の米国人シェフ」という設定でのスーパーでの買い物は、今でも語りぐさになっています(笑)


さて、いかがでしょうか。
2回に渡ってお話ししてきた、私の英語勉強法は少しはお役に立てたでしょうか。
私はこのやり方で、まったく英語ができない状態から、約3年で英語でのワークショップを国際カンファレンスでできるまでになりました。
もちろんこれは私、そして私たちのやり方であり、これを参考にあなたなりの勉強法を考えてみてください。
続けるためには、「続けやすい」(be able to continue)と「続けざるを得ない」(have to continue)が大切です。
そして「続けたい」(want to continue)というモチベーションをどう維持するか。
独学も、そして仲間達との勉強会も、この全てを満たすように設計し、あまり背伸びをしないことがポイントです。
そしてもし、あなたが私たちの仲間として一緒に勉強したいのであれば大歓迎です。
連絡に使う関係で、Facebookのアカウントを持っていること、そして勉強会のクローズドなグループに入ることが条件ではありますが、興味を持たれた方は私にご連絡ください。

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