KEIO MCC

慶應丸の内シティキャンパス慶應MCCは慶應義塾の社会人教育機関です

ファカルティズ・コラム

2008年09月04日

『ブログ通信簿』をやってみました

ポータルサイト《goo》の実験サイト(gooラボ)で、7月23日にサービスがスタートした『ブログ通信簿』を、今さらながらやってみました。
このサービス、開設直後から話題になり、「先生の手が回りきらない」というアナウンスが画面に出て、アクセスが制限されるほどの人気でした。
そして開設から1か月が経過した8月24日、ついに先生(笑)が発行した通信簿が100万通を超えたとのこと。
昨年大流行した『脳内メーカー』と同様のWebサービスなのですが、『脳内メーカー』が名前に含まれる文字からある意味こじつけで判定するのに比べると、はるかに複雑なプログラムで判定、つまり通信簿を作っていることがポイントです。
ブログのアドレスを入力すると、過去10エントリーの文中で使用している言葉からブロガーの性別や年齢、主張度の高さを推定し、更新頻度や他サイトからのリンク数からマメ度や影響度を5段階で評価しています。
ちなみにこのブログの通信簿は・・・最後にご紹介します(笑)

さて、このように複雑なプログラムを使っているこの『ブログ通信簿』ですが、びっくりするくらい当たっている項目もあれば、外れる項目もあります。(まあ、お遊びのWebサービスですから面白ければいいのですが)
こうしたプログラムには、「こういう言葉があったら(多かったら)こう判断する」というルールがいくつも埋め込まれています。
つまり『判断基準』があらかじめ設定しており、それが固定化しているわけです。
だからこの通信簿を出す先生は、決して学習しません。
いつもいつも同じルール(判断基準)で判断します。(通信簿をもらったブロガーから、「事実と違う」などのフィードバックをもらって、それを反映させる仕組みがないわけですから、それは当たり前で先生にはなんの落ち度もありません)
これが人間と違うところ。
のはずなのなのですが、さて、人間であるあなたは、自分自身の判断基準が固定化していないと言い切れますか?
「あいつはこういうヤツ」「こういう時にはこうするもの」と決めつけていませんか?
その判断基準が正しければ、別に固定化していても問題ありません。
ですが、本当にその判断基準は正しいのでしょうか?
「昔は正しかったけど今は違うかも」と少しでも疑問に思えば、その判断基準は固定化すべきではありません。
確かに学習機能はプログラムにも組み込めます。スパルメールのフィルターはその一例。
ただ学習するための情報は、「この判定は間違いだよ」と人間が送り込んでやらなくてはなりません。
しかし我々人間は、自分で自分の判断基準を修正することができるはずです。
誤った判断基準、それを我々は“固定観念”や“悪しきスキーマ”と呼びます。
思いこみが目を曇らせ、決めつけによる間違った判断をしてしまうわけです。
これは自戒でもあります。
常に自分の判断基準を疑い、学習を繰り返して、少しでも誤った判断をしないようにしたいですね。
では最後に・・・
本ブログの通信簿です。
(本来は画像です)
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 氏名:「ファカルティズ・コラム」
 ■性別:男性  ■年齢:44歳
 ◇主張度:4 ◇気楽度:3 ◇マメ度:3 ◇影響度:2
(通信欄)
あなたは「文化祭実行委員」タイプです。
浮いた存在にならないように注意しましょう。
よく話題にしている政治の知識や経験をいかして、
ジャーナリストを目指しましょう。
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いやあ驚きました。
性別はまあ難易度が低いし、1/2の確率なので当たっても驚きませんが、年齢はほぼビンゴ!
そして私、高校時代に生徒会の文化委員長で、実際に文化祭の実行委員長でした(笑)
確かに今も昔も浮いた存在かもしれませんね。本人は「迎合が嫌いなだけ」と言ってますが。
ちなみに自分が政治に詳しいとは思っていませんが、確かに講師とジャーナリストって近いところもありそうです。本も書いてますし。
しかしプログラム恐るべし。
人間の判断より、よっぽど客観的で鋭いかも(笑)

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