KEIO MCC

慶應丸の内シティキャンパス慶應MCCは慶應義塾の社会人教育機関です

2013年09月10日

【ほうやのロンドン便り】ロンドンで盗難にあったら~必要なのは”忍耐力”!?

「やられた!!」
この夏、ロンドンに来訪していた家族のiPhoneが、私達の目の前で盗まれました。
スターバックスでお菓子をつまみながら、のんびりお茶をしていた時。まだ少年にもみえる若い男2人組が私たちの目の前に突然やってきて、何かが書いてある紙を見せながら、何語か訳のわからない言葉で勢いよく話しかけ、紙を指さし、私たちの目線を促します。「何なの、あなたたち!?」と追い払い、ホッとしたのもつかの間。テーブルに置いてあったiPhoneがないことに気づきます。


ガイドブックにも注意しなさいと紹介されているありきたりの手口。「こんなのに引っかかる人もいるんだ」位にしか思っていなかったのですが、いざ、自分たちの目の前で繰り広げられると、そんな注意喚起はどこかへ行っていました。
CCTV世界のなかでも安全な街と言われるロンドン。
街中いたるとところにCCTV(Closed Circuit Televison 監視カメラ)が設置され、交通違反取締りはもちろんのこと、犯罪軽減にも一役を担っています。
とはいえ、他の観光地と同様にスリが多いのはロンドンも同じ。もちろん、こういった被害にあうのは自らの不注意によるところが大きいのですが、ヨーロッパには子どもに”仕事”をさせ、裏で大人が操っているという大きなスリ集団もあると言いますから、観光客だけではなく、こちらに住んでいる人も日本にいるのとは違う緊張感は常に持っておく必要があります。
特に、最近のロンドンでは東欧系の移民によるスリ集団が増加しているそうで、不法移民がスリをはたらくことも多く、これらの取り締まりにかなりの税金を費やしていることが社会問題にもなっています。
さて、先述のiPhoneですが、すぐに日本へ携帯使用中止の連絡をし、被害届を出すために地元の警察へ向かいました。
しかしスマホや携帯の盗難・スリ被害なんて、ロンドンの警察からしたら日常茶飯事。対応した女性警官は、はじめはこちらの報告を気乗りしないようすで聞き、お決まりの説明をして、その場を終わらせようとしました。(もしかしたら「災難だったわね~」の一言で済まされたかもしれません!)
警察からの書類ロンドンの警察に限った話ではないですが、ここでは誰もが日本のように気を利かせてくれたり、すぐに、しかも丁寧になんて動いてくれません。ですから、どんなこともあきらめずに根気よく要望を伝える必要があります。それこそトラブルを解決してもらうためには、粘り強く何度も説明しなければなりません。
日本では考えられないくらい忍耐力を要しますが、ただし、いったん話が通じれば、その後の仕事はとっても早いです。今回の件でも、「で、その被害番号はいつ届けてくれるの?」というこちらの一言で女性警官の態度が一変して丁寧になりました。
※被害番号とはその名のとおり盗難被害に遭ったときに取得する番号です。イギリスでは保険の申請などで重要になるので、被害にあった場合にはきちんと警察に届けて被害番号をとることをおすすめします。
被害届を出し、一連の手配を済ませ、CCTVの映像も確認してもらい(しかしながら犯人は映っておらず…)、その後もメールや文書を通して警察とのやり取りは続きましたが、肝心のiPhoneは見つかっていません。日本のスマホはロックがかかっているので一般には使用できないのですが、今頃世界のどこにいるのでしょうかね…。
この後数日は、街にいる人みんながスリなのではないかとあやしく見えて、いつも以上にバッグがちゃんと閉まっているか何度も確認し、手で押さえながらビクビクしていました…。

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