学びの体験記
2004年08月03日
『マネー情報から金融市場を「読み・解く」』に参加して
慶應MCC「知的基盤能力」プログラムの1つである『マネー情報から金融市場を「読み・解く」』に参加された、現在、生命保険会社の資産運用部門にてご活躍の田中三沙子さんに、プログラムに参加した動機や感想、そして、いま学んだ知識をどのように活用されているか、について書いていただきました。
マネー情報から金融市場を『読み・解く』-マーケットの「理論と実践」をビジネスに活かす
【講師】金子 隆(慶應義塾大学商学部教授)
【日時】2004/2/18 – 3/24 全6回 3時間/回
プログラム受講のきっかけ
日経新聞のマーケット総合面にはたくさんの情報が詰まっています。それは、決して過去のデータとして捉えるだけでなく、これからの予測をたてるためにも必要な情報です。
私は現在、生命保険会社の資産運用部門で短期運用の仕事に携わっています。入社してから4年間はバックオフィスの仕事をしていましたが、そのときはマーケットの動きに日々注目するというほどではありませんでした。フロントの仕事をするようになってしばらくすると、自分の金融知識不足を感じるようになり、そのような状況で仕事をしていることがとても嫌で、自分なりのマーケットの見方ができるようになりたいと強く思うようになりました。もちろんきちんとした理論がその裏になければなりません。そんなときに見つけたのがこのプログラムです。
このプログラムは、金融市場を形成している各市場のメカニズムに焦点が当てられています。そして、各市場がどのように関わり、影響を及ぼしているのかなどが重視してあります。金融市場について体系的に学びたいと思っていた私にはまさにぴったりの講座でした。
プログラムの全体概要およびコメント
プログラムの大まかな流れは「予習」→「セッション」→「復習・事後課題取組」です。受講を決めてからは、事前の教材に何度も目を通しました。経済の基本である「需給」については、このプログラムを通じてずっと必要になってくる概念なので、金子先生の分かりやすい説明がとても役に立ちました。これは、基本から学べてよかったと思うことの1つです。
セッションの中で興味深かったことは、日経新聞のマーケット総合面に載っている銘柄をつかって信用リスクプレミアムを調べたことです。エクセルの関数を使って、社債の利回りや価格の計算をしました。同業種から2・3社選ぶと比較がしやすく、さらに過去にさかのぼってと比較してみると、どのように信用リスクプレミアムが変化しているかを確かめることもできます。具体的な数値で確かめてみると、とても納得感が得られました。
事後課題は、セッションの中で学んだことをもとに応用ができるかということの確認です。事後課題には、過去の例が用いられていたので、そのときの市場動向を振り返ることもできましたし、市場参加者の予測がマーケットに反映されていることがよく分かりました。
実際のプログラムでは、1セッション3時間という長時間ではあるものの、やはり多くのことを学ぶにはどうしても時間が足りません。プログラムを有意義なものとするためには予習・復習は不可欠です。ただ、授業中・事後課題で疑問に思ったことはどんな些細なことでも先生が納得のいくまで説明してくださいました。メーリングリストで、異なる背景の参加者の方と意見交換ができたことも大きな収穫でした。
プログラムを通じて学んだことは、私の日々の仕事に直結していますし、日経新聞を読む際にも、見るポイントががらりと変わりました。それまでは、記事を読むことがメインとなっていましたが、数値のデータを重視するようになったのです。今の日銀の金融政策下において、短期金利は特異な金利形成を生むこともあります。市場参加者の予測を読みとりつつ、運用の判断をしていくことは容易ではありませんが、手元にある情報をいかに整理し、有効なものとできるかということが判断の手助けになるはずです。マーケットの動きをとらえることは、市場参加者だけに関係しているものではなく、個人の資産形成を考えるうえでも大切なことです。このプログラムを受講して身につけた知識や考え方は、色々な場面で活かしていくことができそうです。
(田中三沙子)
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2024年7月19日(金)18:30-20:30
不易流行の経営学を目指して
~稲盛経営哲学を出発点として~
劉 慶紅
慶應義塾大学大学院経営管理研究科 教授
日本経営倫理学会常任理事
稲盛経営哲学に学びながら、人間性を尊重し、利潤追求と社会貢献の統合をめざす経営学理論を構築する、新論が真論となり、不易流行の経営学として結実することを目指して。
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2024年7月23日(火)18:30-20:30
『VIVANT』とテレビ局社員
福澤 克雄
(株)TBSテレビ コンテンツ制作局ドラマ制作部、演出家・映画監督
私にとっての道は、TBSにありました。『VIVANT』は、同じような夢を持つ若者たちの道標になってほしい、そんな思いも込めてチャレンジした作品です。日本のドラマ界、映画界を目指す皆様、夢はあるけど方法がわからない皆様の一助になればと願っております。
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