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『ビジネスプロフェッショナルの意思決定』に参加して

2004年09月14日

慶應MCC「知的基盤能力プログラム」の1つである『ビジネスプロフェッショナルの意思決定』に参加されたライフキャリアアドバイザー 山川純子さん(有限会社インタリスト取締役社長)に、プログラムに参加された動機やご感想、そして、いま学んだ知識をどのように活用されているか、について書いていただきました。

ビジネスプロフェッショナルの意思決定
【講師】長瀬勝彦(東京都立大学経済学部教授)
【日時】2004/5/27 – 7/8 全6回 3時間/回


受講の動機 ~意思決定についての問題意識
私は、個人の方にキャリアカウンセリグのサービスを提供しています。キャリアカウンセリングは、キャリアに関わる意思決定をサポートするサービスです。「行動できない人」は、すなわち「うまく決定できない人」であるという雑誌の記事を読み、あらためて、意思決定についてきちんと学びたいと思っていたところへ、『ビジネスプロフェッショナルの意思決定』の案内を見て、「これだ!」と思いました。
受講の動機 ~意思決定についての問題意識
受講して気づいたことがあります。意思決定にまつわる問題は、意思決定できないという問題と、意思決定するときにバイアスがかかってしまうという問題があるということです。このセッションでは、意思決定するときに気づかないうちにどのようなバイアスがかかっているのか、演習をしながら、確認していきます。
演習することで、たった今説明を聞いたばかりなのに、もう落とし穴に落ちている自分に気づき、呆然とすることもありました。
バイアスは、人間の心の癖とでもいいましょうか。ですから、役に立つこともあれば、うっかり罠にかかってしまうこともあるのです。ちょうど人間の目(脳?)が空間を立体的に把握する癖があるために、巧みな遠近法で平面に書かれた絵画に奥行きを感じるようなものです。
遠近法がどのようなものかを知っている私たちは、あまりにも巧みな絵画を見て一瞬だまされそうになっても、それが絵であることを確認することができます。それと同じように、意思決定にどのようなバイアスがかかるかを知っていることは、最適な意思決定をするためにとても役に立つことだと思います。
こんな風に役立っている ~日常生活からビジネスまで
朝起きてから夜寝るまで、というよりも、朝起きるかどうかも含めて、日々、意思決定の連続です。今回学んだことは、日常生活やビジネスシーンで役立つものから、トリビア的な知識まで、自分のものにして使いこなすにはじっくり復習しなければならないほど、内容が濃いものでした。その一端をご紹介しましょう。
たとえば、生徒数40人のクラスで同じ誕生日の人がいる確率は80%以上。意外にも、直感的に考えている以上に確率が高いことが種々あります。また他の例として、プロジェクトのスケジュールが遅れがちなのは、トラブルが発生する確率を合理的な確率以上に低く見積もっていることと、自信過剰という人間にありがちなバイアスが作用していることがあります。少なくともこの事実を知っていれば、スケジュールの立て方も違ってきます。仕事で統計を取って分析することも多いのですが、報告者の都合のいいように恣意的に解釈されていたり、あるいは重要な視点をうっかり見落としていたりします。その1つとして、母数をどのように捉えるかという問題があります。これを知っていれば、誤った結論が導かれることを防ぐことができます。
学んだキーワードを使って、最終レポートを作成しました。私は当初の目的の通り、キャリアに関する意思決定についての考察をしてみました。その結果、なぜ意思決定をためらう人が多いのか、キャリアカウンセラーとしては意思決定に際してどのようなサポートを行うとよいのか、キーワードを基に考えることができました。
これから受講を考えていらっしゃる皆さんへ ~お勧めします
本当に密度が濃いセッションだったので、あらゆる立場の方がご自分なりに活用できるポイントがいくつもあります。また、「ビジネスプロフェッショナルの意思決定」について学べる以外に得られるものも多くあります。
大学の先生には本当にエネルギッシュな方が多いと思います。長瀬先生もそのような先生のお一人です。仕事で疲れた受講生が必死で目を覚まそうと努力しているときに、3時間もの長丁場を情熱を傾けて講義して下さいます。長瀬先生の味のある講義は、受けてみる価値があります。
また、バックグラウンドの異なる受講生が同じテーマについて意見を出し合うことで、新しい視点を得たり、自分の考えが間違っていなかったことを確認できたりするのも得がたい機会です。さらに、そのような仲間とビジネス上のアドバイスをし合うことができます。
自分自身の営業についてアドバイスを受けて、大きな案件をものにしたメンバーがいました。これは、学んだ成果を活かしてビジネスプロフェッショナルとしての意思決定ができた賜物かもしれませんが。
迷っているのであれば、受講してみてはいかがでしょうか。使用前、使用後ではありませんが、受講後は、確かに、新しい意思決定のための視点を手に入れたご自分に出会えることと思います。
(山川純子)

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